世界のカードは、大アルカナの最後、21番のカードです。タロットカードの中で一番良いカードと言われています。万物が調和した完全無欠の「世界」。タロットにおける世界とは、現実にある世界というより、万物が調和し、完璧に構成された完全なる世界を表します。一つも欠けたところのない、完成された世界は、宇宙から歓喜をもって受け入れられ、決着を見ることになるのです。
カードの示す意味合いは、何の障害もなく、最良の状態で成し遂げられる成功であり、それは自己を貫くことによってもたらされます。ただ、一度完成したものは次に無へと還り、またはじめから創り上げなければなりません。そうして「世界」は繰り返され、循環していくのです。それはまるで、一つの到達点が、次なる高みに向かって移動していくように。
このカードは最良のカードとされていますが、その分、全てが完結してしまっているために、それ以上の高みは望めない状態です。全ての願望が達成されると読み取ります。正位置では積極的な行動や自信を持った言動が成功をもたらすことや、目標達成に繋がることが示されているのです。逆位置に出たときは、中途半端な状況で停滞してしまい、にっちもさっちもいかず前に進めない状態、進行が妨げられて目的が途中で頓挫してしまう状態を意味します。
夢の実現、完全な幸福と満足、発達、実りの多い結果、完成、精神的な成長、留学、受験の成功、結婚、大きな旅、大きな買い物、住まいの入手、結婚、幸せ、統合、完成、一致、最高潮、達成、充足、確実な成功、大団円、移動や旅行、到達、完璧、目的達成、願望成就
正位置は、あらゆることの成功と完成を表しています。物事が満足を得られるところまで到達する兆しを表しており、状況はとても順調に展開していくでしょう。今まで頑張った甲斐があるというものです。今までの努力が実を結び、一つの区切りを迎えます。満足の得られるところまで来ることができました。周囲からの評判も上々です。評価が高まり、高水準に達したことへの祝福を得ることができるでしょう。
もちろん、更なるステップアップを目指すことも可能です。目標を設定することも、それが達成されたかを判断することも自分自身なのですから、仕事や恋、人間関係など、自分の重要事項に対する、ハッピーエンドの結末は決して不可能ではありません。全ての制限を取り払い、障害を乗り越え、肯定的に約束された状況が用意されています。願望が達成され、思った通りの幸せをつかむことができるでしょう。
これまで、一つ一つの事柄が点在していたものが、線として繋がって、視野が広がり、心を落ち着けることができます。自分の力で成功と結果を得る道のりを切り開いていくことができ、それも思った通りの展開で臨むことができるでしょう。充実感と満足感を表すカードです。得られた状況に満足し、幸せを思いっきり感じてください。心からの感謝の気持ちを忘れないようにすることが大切です。恋愛では、待ち望んでいた人との出会いがあります。自分の本当に望んでいた人と、運命的な出会いを経験できるかもしれません。
不完全、未完成の幸福、低迷、惰性、挫折、ものぐさ、失敗、成功できない、中途半端、マンネリ、スランプ、平凡、変化への恐れ、怠惰と頑固さ、固執、延期、婚約破棄、衰退、堕落、破棄、破産
逆位置での解釈は、スランプに陥って苛立つ状況に陥ることを表しています。物事には波があり、誰にでもスランプは訪れるものです。スランプに陥って苛立ちを隠せずにいます。これまで進めてきたことが、中途半端なままで停滞しており、現状維持が精いっぱいで、何も発展する気配を感じることができません。逃げ出したくなる状況ですが、ここは現実を直視することが重要になります。自分自身に失望して、悲観的になっても何も始まりません。苛立って神経を消耗するのは得策ではないでしょう。
変化を恐れていては、現状から抜け出すことは不可能です。結果を得るためには、静かにスランプを抜け出るタイミングを待ちたいものです。変化を恐れるより、思い切って自分から変化を起こしてみるのも一案でしょう。他人に自分の価値観を押し付けるのも、人の価値観を無理に受け入れるのも容易ではありません。身近な人との価値観や人生観の相違によるすれ違いがありそうです。成り行きを見守りましょう。今ある幸せに気づくことが出来れば、少しは変化を起こせるのではないでしょうか。
中途半端に未完成の状態から身動きが取れなくなっている今の状況を、しっかりと受け入れて、失敗を認めることも得策です。それによって、新しいものが見えてきます。間違ったやり方は、いつでも修正すればよいのです。それに執着していては、いつまでも前には進みません。あなた自身をもっと成長させる、新しい目的を見つける時が来たのです。
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