
本命星のほか、十干十二支ともつながりが深い九星気学。
大枠の概念としては、生まれ年を元に九星を割り当て、その人が持つ個の性質や性格・運勢を導き出すのが基礎的要素、そして十干十二支を用いることで干支の影響(時間軸や方位軸)を組み合わせ、個人の行動指針や時期を紐解いていくのが基本的な流れです。
本命星が個人軸・十干十二支が時間軸
と捉えると分かりやすいかもしれませんが、今回ご紹介するのが十干十二支の補助的指標となる概念「納音(なっちん)」。納音とは、干支を60進法で循環させ(60通り)、さらに五行属性「木火土金水」を陰陽に展開したもので、
「海中金」や「炉中火」といった計30種類の納音
が割り当てられています。
これまで、Picoraの九星気学コラムをご覧いただいている方なら、似たような概念を見たことがあるかと思いますが、過去記事「▼九星気学の占い方・調べ方【基礎編4:五行思想について】」でもご紹介したように、「木生火」や「土剋水」といった
五行相生剋の関係と似ている
ため、種類こそ相生剋より遥かに多いものの、この「納音」においてもそれほど違和感なく頭に入ってくるのではないかと思います。
この納音においては、一般的な九星気学のリーディングにおいては、あまり用いられることはなく、相当深掘りした内容であったり、上級者向けの概念になるかもしれませんが、この記事では、まず納音の概念と生まれた背景といった基礎知識を押さえ、精度向上のための実践的な活用方法についてご紹介していきます。
冒頭でもお伝えしたように、60通りある十干十二支を五行の属性に割り当て30通りのグループに分けたのが納音で、その誕生の背景には、単に巡回する十干十二支(天干地支)だけでは
性質・相性のニュアンスが不足する
という背景を元に、天干地支に五行的な特徴を割り当てることで、より精度の高い診断ができるようにしたのが納音の誕生背景です。つまり、
1,9つの本命星だけでは基本性質しか把握できない
2,そこに干支を加えて時間の変化と運気運勢の変化を加えた
3,さらにそこに納音を加えることで精密に吉凶判断ができるようにした
というのが納音導入のプロセスとなります。
次の章では、納音の具体的な分類と象徴・象意などについて詳しく見ていきましょう。

早速ですが、十干十二支(60干支)については、前段関連記事「干支とは何か?十干十二支の意味を知って九星気学の理解を深めよう」で、その種類と詳細をご紹介しておりますが、その60干支を30種類に分類した納音とその象意の一覧を確認しておきましょう。
ご覧いただいているとおり、十干十二支が五行属性に応じてグループ分けされており、それぞれに「海中金」や「炉中火」といった納音が割り当てられています。図表のスペースの関係で、同一の納音に分類される干支は1行で示しておりますが、厳密には同じ「海中金」に割り当てられる陰と陽の干支「甲子・乙丑」においては
といった象意となり、もう少し深く掘り下げれば、
潜在意識に隠されたもう一人の自分
を見つけることができるのです。
これらのように、納音は個人の運気変化や性格判断の精度向上のための補助概念として導入されましたが、各納音の名称からもある程度の性質を読み取ることができ、例えば冒頭の「海中金」であれば
といった象徴になり、その他にも
といったテーマを読み解くことができます。
「納音」という言葉の由来が、「納」は 当てはめる、「音」は象徴 を表していますので、そういう意味では十干十二支に五行の象徴を当てはめたものが納音であり、30種類ある象徴は一通り覚えておいても良いかもしれません。また、上記一覧表を見ても分かるように
といったように、すべて末尾に属性が入っていますので、「この納音の属性は?」という点はすぐに把握でき、かつ納音における分類においては
といった具合に、納音においても属性分類によって基本的な象意・象徴が決まっていますので、十干十二支をすべて覚えるよりかは、遥かに簡潔にまとまっていると言えます。
また、九星気学における性格診断の手順(九星→干支→納音)を理解すれば、納音もまた取り入れやすくなるので、馴れるまでは一覧表を見返しながら、その象意を確認するようにしましょう。

ここで、具体的な納音の導き方について例を交えてみていきましょう。
例えば、平成10年生まれの人の場合
■本命星
二黒土星
■十干十二支
十干:戊(土の陽)
十二支:寅(木の陽)
干支:戊寅(つちのえとら)
■納音
城頭土(じょうとうど)
※本命星・干支の調べ方については「▼九星早見表」をご参照ください。
前段でもご紹介したとおり、性格診断の手順(九星→干支→納音)がすべて揃った状態となりましたので、一つひとつ確認してみましょう。
まずは本命星「二黒土星」です。
二黒土星の基本性質や象意については、▼二黒土星の基礎知識を参考にしていただければ思いますが、安定・堅実の土の属性であるがゆえに、表面的な性格としては落ち着いた性格で、慎重かつマイペース、蓄財能力には長けるがチャレンジ精神に乏しい、危険を冒さないといった表面上の性格が読み取れます。
続いては十干十二支です。
干支は戊寅(つちのえとら)となり、戊もまた安定さや堅実さの象徴、一方の寅は活発さや成長、積極性の象徴となりますので、内面的な性格としてはリーダーシップを発揮し、慎重でも計画性があり、責任感も強い、果敢に挑戦するマインドを持っていると読み取れます。
最後に納音です。
納音は城頭土(じょうとうど)となり、その象意は「守り・防御・安定の基盤」。
こうしてみると、本命星から納音のすべてにおいて堅実さや安定さの象徴となっていますので、安定性があって責任感もあり、守り(家族や財産を守る)に長けているということが窺えます。
いずれの基本性格も安定性が象意となっておりますので、気質的に性格が変わってしまうような可能性も低く、晩年まで安定志向の人生となる可能性があります。
当然、将来的に成功する可能性が高い
と言えますが、時折フットワークが悪かったり、時代の変化に合わせて新しい物を取り入れることが難しかったり、プライドが高く柔軟性に欠ける、といった側面があるかもしれません。新しいものを取り入れる、物事を変化させる必要性は理解しているものの、やはりプライドが邪魔してしまうので、晩年は頑固オヤジになる傾向があるかもしれません。
もうひとつ、平成23年生まれ(2011年生まれ)を見てみましょう。
自分のお子様がどのような性格に育つかを事前に知っておくのも子育ての参考になるでしょう。
■本命星
七赤金星
■十干十二支
十干:辛(金の陰)
十二支:卯(木の陰)
干支:辛卯(かのとのう)
■納音
松柏木(しょうはくぼく)
納音「松柏木」の象意は長寿・忍耐・永続性。
忍耐強く、周囲に流されない芯のある性格で、真面目で誠実、信念を貫くタイプ。
基本性格は七赤金星となるため、派手で社交的な外面的性格かもしれませんが、内面的な部分を考慮しても、チャラい性格にはならず、周りにも影響されないため、人付き合いが悪く、我が道を行くタイプかもしれません。
このような形で、大枠から詳細まで掘り下げていくことで
本当の自分や潜在的な本質
を導き出すことができるのも、この納音の象意のおかげかもしれません。
納音は補助的ツールという位置づけですので、十干十二支が持つ象意とかけ離れることはないかもしれませんが、その性質の強さの度合いを図るうえでは非常に有用です。納音一覧が確認できるこのページを、九星早見表と一緒にぜひ「お気に入り」などに入れておくと良いでしょう。