九星気学は、生年月日で割り出す九星を元に、干支と五行思想を用いて方位の運気を読み解く占術です。
吉方位や運気アップの方法については、過去記事「▼九星気学における吉方位とは?吉方位の見方と運気アップの方法」を参照していただき、今回は干支についてお伝えします。
さて、干支(えと)といえば、「子丑寅卯…」の12種類の動物を思い浮かべる人が多いかと思いますが、実は
「十干(じっかん)」と「十二支(じゅうにし)」
という2つの要素を組み合わせた「十干十二支」の略となり、「干」と「支」を合わせて「干支」という言葉になっているのです。
なお、本来干支とは「十干」と「十二支」を組み合わせた
60を周期とする数を表す言葉
で、古代中国から伝わったもので、「六十干支(ろくじっかんし)」や「天干地支(てんかんちし)」とも呼ばれ、
年月日や時刻、方位などの順序を表す
場合に用いられています。
十干(じっかん)とは、以下の10の要素を指します。
甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸
これは古代中国の陰陽五行思想に基づいたものであり、「木・火・土・金・水」の五行と、陰陽の陽を兄(え)、陰を弟(と)を割り当てたものです。
なお、十干はそもそも、10日を一区切りにするという考え方に用いられていたもので、1ヶ月を上旬・中旬・下旬の3つに分けた場合の10日間を示していたそうです。
年賀状や生まれた年として馴染みのある十二支(じゅうにし)とは、以下の12の要素を指します。
子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥
古代中国では、木星の動きを元に「年」を数えていました。
木星が約12年で太陽を1周していることから、毎年の木星の位置を示すために天を12に分け、それぞれに名前を付けたものが 十二支の名の由来といわれています。
また、日本に伝わった時には「年」だけでなく、月や時間、方角にもあてはめられて使われました。
時代劇や会談などで「丑三つ時に…」という言葉を耳にしたことがあるかと思いますが、夜中の3時頃を十二支で表すと丑三つ時となるのです。
なお、「午前」「午後」というのは、11時から13時を示す午の刻(うまのこく)の「午」から来ていて、12時は午の刻の前半だから「午前」、後半だから「午後」というようになったのです。
十二支 | 動物 | 時刻 | 方角 |
子 (ね) | 鼠 (ねずみ) | 午前0時ごろ | 北 |
丑 (うし) | 牛 (うし) | 午前2時ごろ | およそ北北東 |
寅 (とら) | 虎 (とら) | 午前4時ごろ | およそ東北東 |
卯 (う) | 兎 (うさぎ) | 午前6時ごろ | 東 |
辰 (たつ) | 竜 (りゅう) | 午前8時ごろ | およそ東南東 |
巳 (み) | 蛇 (へび) | 午前10時ごろ | およそ南南東 |
午 (うま) | 馬 (うま) | 正午ごろ | 南 |
未 (ひつじ) | 羊 (ひつじ) | 午後2時ごろ | およそ南南西 |
申 (さる) | 猿 (さる) | 午後4時ごろ | およそ西南西 |
酉 (とり) | 鶏 (にわとり) | 午後6時ごろ | 西 |
戌 (いぬ) | 犬 (いぬ) | 午後8時ごろ | およそ西北西 |
亥 (い) | 猪 (いのしし) | 午後10時ごろ | およそ北北西 |
これまで説明した十干と十二支を組み合わせることにより60通りの組み合わせができ、「甲子」からはじまり「癸亥」までゆき、さらに最初の「甲子」に戻って繰り返されます。
これを年に当てはめると60年、日にすると60日ごとに一巡し、日本では60年で再び生まれた年の干支に還ることから「還暦」と呼ばれるようになったのです。
今回は干支についてお伝えしました。
九星気学において、干支は運勢を読み解くための大事な要素となり、方位や周期、性格、相性といったさまざまな面で活用されます。
干支を理解することで、より細やかな運勢の分析や、時期ごとの判断が可能になることでしょう。
九星気学で相性や運勢が丸わかり!