
九星気学における内面的性格の診断方法となる「傾斜宮」。
傾斜の導き方については、生まれ年(本命星)と生まれ月(月命星)を把握し、月盤上で自身の本命星がどの位置にあるかで導くことができ、各方位ごとに割り当てられた八卦を元に傾斜が決まります。
傾斜法および、傾斜宮の特徴については、▼傾斜についてのページにて傾斜個別に詳細を記しておりますが、本命星と月命星の組み合わせによって決まる傾斜は
単純計算で9(本命星)×9(月命星)の81通り
存在することになるため、
傾斜宮も本来81種類あるべき
と考えても不思議ではありません。
一般的なマトリクス表では、例えば「一白水星×三碧木星」と「三碧木星×一白水星」を重複として扱い、上記81通りから重複する「9」を減じた72通りが正解のように見えますが、傾斜の算出においては、
外面性格が一白水星・内面性格が三碧木星
外面性格が三碧木星・内面性格が一白水星
上記のように星が入れ替われば全く別物となりますので、やはり傾斜の組み合わせは81通りあるのです。だとしたら、なおさら傾斜宮が9つの分類にまとめられている理由が分からなくなってきますが、結論から言えば、
九星気学が後天定位盤を元にしているから
です。宇宙の法則と調和・バランスを示す不変の先天定位盤に対し、現実社会での乖離を示しているのが変化する後天定位盤です。このため、人間が持つ変化要素に対応する後天定位盤の区分「九宮」が採用されています。
先天定位盤と後天定位盤の違いの基礎や特徴については、過去記事「▼九星気学における方位盤~先天定位と後天定位の違いの基礎と活用法」でもご紹介しておりますが、先天定位と後天定位の違いが
先天定位盤:宇宙の根源的なエネルギー
後天定位盤:人間社会や現実と運行
であるのに対して、傾斜宮の9分類と81種類は
9分類:大まかな性格パターン
81種類:傾斜別に見る細かな個性の差
と捉えることができます。
この記事では、そんな9分類の傾斜宮と81種類の組み合わせにフォーカスし、81種の傾斜ごとに垣間見れる基本的性質や盛運変化について詳しくみていきます。本来、内面的な性格や思考パターンを読み取るのが傾斜法ではありますが、
全組み合わせ81種類でその性格や思考に違いはあるのか?
その点について詳しく見ていきましょう。

人間は誰しも裏表を持つもので、自身では気づかなかったとしても大なり小なりその傾向を持ち合わせています。一般的には「表の顔と裏の顔が別人」などと言われたりしますが、傾斜による内面診断においては、本当の性格や本質を知るためだけが目的ではなく
どういう状況で内面的性格が出やすいか?
という傾向を把握するのに役立つのが傾斜法で
結果的に自己分析や他者理解
へとつながります。
例えば「仕事では非常に厳しい上司なのに、家庭では威厳のない父親」だったり、「女友達には優しいのに自分の彼女には冷たい・・・」などなど、挙げ出せばキリがないのですが、個人差はあっても多くの人がこうした表裏を持っています。
傾斜宮の種類とその特徴については、▼傾斜についてで詳しく紹介しておりますが、
「表の顔(本命星)」によって傾斜の出方が違ってくる
という点は念頭においておく必要があり、仮に「坎宮傾斜」の人でも、本命星が一白水星の人と五黄土星の人とでは、坎宮の出方がまったく違ってくるという点は理解できるかと思います。このように見ていくと、傾斜による分類判断は
といったフローで分析していくと、より精度が高められるかもしれません。
ちなみに外面・内面で81通りある個々の傾斜の特徴をマトリクスにまとめましたので一覧で見てみましょう。
このように、細かくみれば大差ない部分もあれば、同じ傾斜でも本命星が違えばこうも違うのか?!という部分もありますので、ある程度の個々の違いについては把握しておいても良いかもしれません。あとは、そうした内面的な側面が
どのようなシチュエーションで出やすいか?
という点はこの傾斜法でも把握しきれないため、特に対人関係においては「こうした裏の顔があるかもしれない」という観点で、ある程度距離をおいた付き合いをしておくのも良いでしょう。
究極な話、結婚を考えている相手男性の親と会った時に、その男性が自分の母親に「ママ~」なんて甘えていたら・・・、まさに傾斜による内面的性格の把握が重要である典型的な例かもしれませんが、傾斜を活用すれば、そんなシーンを回避できるかもしれません。

傾斜によって導き出せる内面的性格の分類「傾斜宮」は、八卦の方位「乾・坤・震・巽・坎・離・艮・兌」+中宮の計九宮で構成され、九宮のなかで更に9つに細分化でき、計81通りの組み合わせが存在することを学びました。
また、傾斜の9つの分類においては、八卦の方位が源流となり、そこに洛書(らくしょ)や河図(かと)といった数理思想から派生した「中宮」という概念が加わり、九星気学の傾斜宮に発展した経緯があります。河図については「▼九星気学における方位盤~先天定位と後天定位の違いの基礎と活用法」を参考にしていただければと思いますが、人間の内面診断に応用しようとした81通りの傾斜宮は、実用面の観点から
などを背景に、81通りの傾斜を応用することがほとんどなく、また占術における後世への伝承、指導・教育においても、煩雑化することで継承者が少なくなる可能性などを加味した影響で昨今の9分類に至ったのかもしれません。
現代における九星気学の傾斜診断においては、仮に傾斜が「離宮」だったとした場合、離宮は後天定位盤の南、九紫火星が位置する方位となりますので、解釈の例としては以下のような診断ができます。(あくまで例となりますが)
●一白水星の離宮
外面が水・内面が火となるため、冷静を装いつつも実は感情的になりやすい。
●二黒土星の離宮
外面が土・内面が火となるため、安定や忍耐強そうに見えて実は闘志メラメラ。
●三碧木星の離宮
九紫とは相生関係にあり、外面性格より内面性格(九紫)の方が強くなりがち。
●四緑木星の離宮
表面上は大人しそうに見えるものの、九紫の影響を受けて実は活発的で派手好き。
●五黄土星の離宮
外面が土・内面が火の相生関係で、支配的な意欲やリーガーシップが過熱する傾向。
●六白金星の離宮
外面が金・内面が火の相剋関係で、柔軟な判断や冷静さが押し殺され感情的に
●七赤金星の離宮
外面が金・内面が火の相剋関係で、社交性や魅力が抑制される傾向
●八白土星の離宮
表面上は大人しそうに見えて実は情熱的、プライドや嫉妬心が強くなる傾向
●九紫火星の離宮
中宮傾斜の影響で、心が偏らずに全体のバランスが保てている状態
といったような捉え方をすることができます。
こうして細分化してみると、それぞれの傾斜×九星の構図で81通りになってしまいますが、基本的にはどの傾斜も
五行属性の影響を受けやすい傾向
にありますので、各傾斜の方位に位置する本命星の属性を意識しておくと、傾斜の影響度合いを図りやすいかもしれません。ただ、あまり奥深く考える必要はないため、影響を受けやすい傾向(例えば、火の属性であれば感情的になりやすいとか、嫉妬心が芽生えやすいなど)だけを把握しておけば良いでしょう。