九星気学を学ばれている方なら、一度は聞いたことがあるであろう「傾斜」。
傾斜とは、おのおの九星が持つ性格や特性の偏りを示すもので、坎宮傾斜や離宮傾斜などの分類がなされていることは、過去記事「▼同級生は性格がみんな同じ?!九星気学での性格は傾斜宮で占おう」でもご紹介しているとおりです。
本命星が示すものが「その人の性格や表面的な人柄」なのに対し、傾斜で示す性格は、
その人が潜在的に持つ内面的な性格
まぁ、言うなれば「裏の顔」的な側面もありますが、占いたい人の本命星と生まれた月が分かれば、月盤を用いて手軽に傾斜を知ることができますので、特に結婚相手として相手の本質を知りたい場合などは、傾斜法にてその内面的な部分まで推し量るべきかもしれません。
そして今回取り上げるのが「蔵気(ぞうき)」
九星気学における蔵気とは、
生まれ持った才能や素質を表す概念
で、傾斜が内面的な性格、蔵気が生まれ持った才能、ということで認識しておけば良いでしょう。
ちなみに、蔵と聞くと「臓器」をイメージして、陰陽五行で言われる五臓(肝・心・脾・肺・腎)六腑(胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦)と結びつけやすい傾向にありますが、蔵気は傾斜と同様、
生まれ年の年盤と月盤を用いて導かれる
蔵気法と呼ばれる隠れた才能や資質を見極める方法のひとつではありますので、陰陽五行における臓器が関連するかどうかは定かではありませんが、五臓とは別物として捉えておく必要があります。なお、蔵気の判断は
年盤と月盤の対沖関係の九星の象意
となりますので、端的に言うと一白水星の人の蔵気が三碧木星であったとしたら、
三碧木星の象意となる才能を持っている可能性がある
と判断することができます。
各星の象意の詳細については、下記関連記事にて詳しくご紹介していますので併せて参考にしていただきたいと思いますが、傾斜で導かれる性格が内面的な部分(裏の顔)であるのに対して、蔵気は「隠れた才能」という位置づけとなりますので、
逆に自分自身でもそれを知っておく
こともモチベーションアップの要因になるかもしれません。
今回は、そんな蔵気について詳しくご紹介していきます。
上述のとおり、蔵気の導き方は年盤・月盤を用いて判断します。
例えば、1994年11月生まれの人の場合
本命星:六白金星
月命星:五黄土星
年盤と月盤を重ね合わせた際に、対冲関係にある星は
一白水星
であることが分かります。
つまり、この方の蔵気は「一白水星」で、一白水星の性質や才能を持ち合わせている可能性があるという判断になります。一白水星における才能や素質を示す象意をイメージする必要がありますが、導き方としては比較的容易に捉えることができます。
蔵気は「その人が持つ才能や素質を示す」とお伝えしましたが、上記例では一白水星の性格を持っていること自体が素質になると判断できる場合もありますので、各九星の基本的な性格・本質を把握しておくことはもちろん
必ずしも人よりズバ抜けた能力があるわけではない
という点を認識しておくようにしましょう。
上記の蔵気例では、本命星が六白金星でも一白水星の性質を秘めていることが分かりましたが、五行思想における唯一の「水」の属性となる一白水星の象意として、例えば
などなど、水にまつわる象意はこれだけに限りませんが、自身にとって思い当たる節もあるかもしれませんので、その点は「ひょっとして蔵気の影響かも」と認識しても良いかもしれません。ただし、本命星の象意と蔵気の星の象意を比較した場合
本命星の象意をベースに蔵気の星に惹きつけらている
と判断すべきではありますので、蔵気は「その星の性格や性質を内包している」と読み取るのが一般的な判断。この人の本命星は〇〇なのに性格があまり一致しない・・・という場合には、蔵気の部分も調べてみると良いでしょう。
このように、蔵気においては
年盤・月盤を重ね合わせて対中位置となる星の資質を持つ
ということが理解できたと思います。
一方の傾斜法は、月命星に対して本命星がどの位置にあるか?で導きだしますので、蔵気より判断は簡単かもしれませんが、アプローチの方法としては非常に共通しています。
傾斜で導かれる事柄は「秘められた内面的な部分」となり、坎宮(かんきゅう)傾斜や坤宮(こんきゅう)傾斜など8つの傾斜に分類され、それぞれの傾斜宮に応じてその性格や性質の特徴が示されておりますので、
象意のような自由な捉え方はない
という点で、傾斜法と蔵気法には大きな違いがあります。
傾斜法で導かれるその人の内面については、本質的な性格に見え隠れする潜在的な性質となるため、運気の状態や環境に関わらず常に見え隠れする性格的な側面である一方、蔵気は才能や資質の部分となりますので、その物事に関わらない限りは、それが開花されることはありません。
例えば
観光で行ったラスベガスのカジノで大当たり
なんて聞くと、たまたま運が良かっただけかもしれませんし、蔵気として持っていた素質かもしれませんが、カジノに行かなければその素質が活かされることはありません。
そのように捉えると、蔵気ありきの才能や資質という訳ではなく、「たまたまそうなることが多い」という程度に認識しておくことも重要。仮に
1,自身の蔵気を調べて
2,〇〇星の素質を持っている
3,〇〇星の象意が□□□だから
4,□□□で大成功するかも?
このような単純なものではありませんので、あくまで蔵気は「もしかしたら秘めているかもしれないが、それを意識して活かそうとするのは難しい」といった程度に捉えておくようにしましょう。
九星気学で相性や運勢が丸わかり!