
人間だれしも、調子が良い時もあれば悪い時もあります。
「禍福は糾える縄の如し」
古代中国の史記「南越伝」に由来すると言われることわざで、日本においても
「災い転じて福となす」
「塞翁が馬」
といったことわざがあるように、人が経験する幸・不幸は予測不能であり、一定の周期で訪れる禍(わざわい)や幸福をコントロールすることはできないという解釈になります。
九星気学においては、大元となる思想が五行説となりますので、「南越伝」の史記とはまた別の思想となりますが、
禍福が周期的に循環する
という考えは共通しており、九星気学においてはその「禍」(凶相)を可能な限り抑えることに重きを置いています。つまり九星気学においても、運気が上昇傾向にある盛運期は積極的に行動して、
その行動によって得られる方徳を最大化する
一方、運気が下降傾向にある衰運期は
慎重な行動を心がけて凶方位を犯さない
ということを意識しておく必要があります。
もちろん、衰運期だからといって何も行動しない方が良い、ということではなく、行動によって更なる悪化を防ぐためにも慎重な行動が求められるという意味で、一定の周期で訪れる盛運期に向けた土台作りを行っておき、重要な判断を下すことや、新しく何かを始めるのは避けた方が良い・・・と捉える必要があります。
九星気学の観点からは、方位盤の北に自星が回座しているときは、全体的な運気は低迷気味、すなわち衰運期であると判断できます。
九星気学における凶方位については、過去記事「▼黒星・厄年・陥入・八方塞がり~九星気学における凶相の捉え方の基礎」もご覧いただければと思いますが、
北方位は陰の極み(陰極)かつ運気の転換期
と言われますので、ここから運気が反転したり、新しい物事を始めるのに適したタイミングでもあるのです。
今回の記事では、そんな周期的に訪れる盛運期と衰運期にフォーカスし、九星気学における盛運期と衰運期の具体的な過ごし方についてご紹介していきます。
運気が上向いている時は、何をやっても上手くいく!
運気が下向いている時は、何をやっても上手くいかない・・・
こんなことは、誰しも一度や二度は感じたことがある日常的な感覚ではありますが、九星気学を用いて、「何をやっても上手くいく」を増やして、「何をやっても上手くいかない」を減らすことができるかもしれませんので、この記事で「盛運期と衰運期」の概念をしっかりと身に付けておくようにしましょう。

運気の周期を重視する九星気学において、盛運期と衰運期があることは理解しましたが、実際にどのようなサイクルで盛運期と衰運期が訪れるのでしょうか?
九星気学における盛運期と衰運期の周期を具体的に見ていきましょう。
ご存じのとおり九星は9年間のサイクルで一巡し、これを遁甲(とんこう)すると言います。月盤の場合は9カ月のサイクルとなりますが、後天定位盤をご覧いただければ分かるように、九星の方位盤は以下の方位で回座し
という位置づけになります。
つまり、最初の4年間(月盤では4カ月)が盛運期となり、中宮の五黄の位置に回座するときに盛運のピークを迎えるため、残る六白から七赤、八白、九紫、一白の5年間(月盤では5か月間)が衰運期となるのです。
一白水星の方位は真北になりますので、自身の本命星が真北に遁甲した際は、
衰運の極みで運気としては最低迷の状態
となりますが、逆にその1年は運気が好転する前段階、準備期間でもありますので、それ以上の運気低迷はない(これ以上状況が悪化することはない)と考えると、多少なりとも前向きになれるのではないかと思います。
逆に自星が西や東北に回座している時の方が、どんどんやる気が失せて、物事が上手く進まなくなる衰運期の絶頂かもしれません。
という形になります。
こうしてみると、九星の9年サイクルのうち半数以上は衰運期であるのが実情で、これに加え、本命殺や暗剣殺などの方殺など、凶方位の影響も加味する必要がありますので、
盛運期にどれだけ方徳を最大化することが重要か
が見て取れるのではないでしょうか?
年盤においても月盤においても、基本的に9年(9カ月)のサイクルにおける盛運期・衰運期の循環は同じですので、中長期的な運気や運勢を占う際には、こうした点も留意しておくと大きな判断ミスを回避できるかもしれません。

上記では盛運期が4年、衰運期が5年という話をいたしましたが、言い換えれば
六白の方位である衰運期の1年目(盛運期の5年目)の年が運気の分岐点
となりますので、自身でも様々な変化に対して敏感である必要があります。
それまで、盛運期の恩恵を大いに受けていた状況を踏まえると、なかなか気持ちの切り替えができず、
ズルズルと運気の低迷に気づかない・・・
というケースも珍しくありません。また、それまで好調だった現実が諦めきれず「今度こそ上手くいく」といった
根拠のない自信が運気の状況を悪化させる
可能性もあり、そのまま立ち直れない状況まで深みにはまってしまうことも珍しくありません。こうした状況を避けるためにも、自身の星が六白金星の方位に遁甲した場合は衰運期の1年目と捉え、
淡い期待は抱かず物事を慎重に進める
という心構えが重要です。
方位盤でいう北寄りの衰運期は、暗剣殺などの凶方位を持って星が移動することも多く、特に仕事関連の転職や移動、事務所の新設などは避けた方が良いでしょう。
もちろん、日盤などを用いれば、もっと短いスパンでの運気の変化を捉えることができるかもしれませんが、対象期間が短ければ短いほど
偶発的な要素に影響を受けやすくなる
という傾向にありますので、同会法などを含めた運勢診断を行う際には、数か月・数年単位のスパンで考えた方が良いかもしれません。例えば、身近な例で言えば
半年後の8月の夏休みにどこへ旅行へ行くべきか?
というテーマを占うとした場合、
→例えば、北西の六白位置に自星が遁甲しているようなら第一衰運期
→月命殺や歳破などの凶方位を把握しておく。
こうした点を把握しておくだけでも、運に大きく左右される天候に恵まれたり、大きなトラブルに見舞われることなく存分に旅行が楽しめたり、様々な点で方徳が得られるようになります。
一方、何も調べず、把握せずに思うがまま旅行に出向いたとしたら
といったトラブルは自身の不注意の部分もありますが、運気が影響していると捉えることもできるのです。過去記事「▼凶相以外の運気低迷要因~九星別バイオリズムの流れと調べ方」でご紹介したバイオリズムも同様ですが、
九星も人体も運気もサイクルと循環を重視
していますので、九星別に見る盛運期・衰運期も、占術の総合的判断に含められるよう常にチェックするよう心掛けましょう。