九星気学において、無視することができないのが方位の概念。
日常生活において、何かしらの行動を取る際の道しるべとなる九星気学の方位診断は、吉方位に方位を取って凶方位を避けることで、天の恩恵(方徳)を受け、凶相(方災)を抑制するというのが基本的な考えとなります。
毎年、その年の年盤などを参考に、「今年は東が吉方位で、南が凶方位」などと簡素的に捉えることも重要ですが、九星気学はそれ以外にも
2大凶方位や4大凶方位といった凶方位が多数存在します。
それだけでなく、年盤の中央「中宮」に位置する星は八方塞がりという状態で、何をやっても上手くいかない年となりますし、年盤の北は無条件で凶相です。
その他にも過去記事「▼9年に1度の厄年!?九星気学における厄年「陥入(坎入)」の捉え方と対処法」でご紹介した、九星気学の厄年にあたる「陥入」など、挙げだせばキリがないと言っても過言ではないほど、悪影響を及ぼす方位が多い傾向にあります。
凶方位の種類や特徴については、過去記事でも多数取り上げておりますので、それら記事を参考にしていただければと思いますが、今回の記事で注目したいのは、
凶方位の悪影響をさらに強める可能性がある「厄年」
厄年という思想は陰陽道が起源とされておりますが、九星気学においても
といった厄年があり、病気や災難が多かったり、気運の変動が激しく波乱万丈の年とされるため一定の注意が必要です。
九星気学の基本理念でもある方徳・方災においては、厄年の時ほど多くの方災に見舞われるため、厄払いであったり祐気取りであったりと、
方災の悪影響を抑制する行動を取ることが肝要
特に一白水星を持つ人は後天定位盤の定位置が北となるのですが、北は「困難宮」と呼ばれ、五黄殺や暗剣殺などがなくても凶方位として扱われるため、厄年の影響も受けやすい傾向にあります。
もちろん、年によっては北が吉方位となる場合もありますが、得てして後天定位盤の北に入る星の多くは凶方位として扱われるうえ、真逆の方位「定位対冲」も凶作用の影響を受けやすくなりますので注意が必要です。
今回の記事では、そんな厄年と凶方位の相乗についてスポットを当て、それぞれの厄年の特徴と凶作用についての詳細、そして厄年の時の対処法などについて詳しくご紹介していきます。
厄年と聞くだけで「災いが起こる」と勘違いしがちですが、どちらかと言うと厄年の凶作用は
何をやっても上手くいかない、思い通りにならない
という傾向が強く、それに対してストレスを感じたり、自分らしさを失ってしまうことの影響の方が大きいです。
こんな時に自分を見失い、凶方面に方位を取ってしまうなど、あらぬ行動を起こさないためにも、厄年における凶作用をしっかりと理解しておくことが大切ですよ。
上記でも軽く触れましたように、九星気学における厄年については「八方塞がり」や「陥入」などが挙げられます。
いずれも9年に一度、前後1年程度は厄年の影響を受けますので、実質3年間くらいは凶の作用が続くと考えておいた方が良いかもしれせん。
「陥入」は、自身の本命星が北に廻座した時に起こる凶作用で、凶方位とはまた別のお話となるため、
祐気取りや厄除けの効果はほとんど得られない
とされており、対策としては「大きな行動を起こさない」というのが基本です。
一方で、陥入バイオリズムの低迷期と次の9年サイクルの準備期間ともされておりますので、「何をやっても上手くいかない」というほどではないかもしれませんが、商談がまとまらない、恋愛関係がこじれる、仕事のミスが増える、健康面も害しやすい、といった傾向がみられるかもしれません。あくまでその一年は「忍耐の年」と捉えるべきでしょう。
次に上げられるのが「八方塞がり」です。こちらは慣用句としてもよく用いられるため、意味合いは理解されている方も多いと思います。
「八方塞がり」を厄年と捉えるかは議論の余地がありますが、九星気学の方位盤では、九星の中の中心「中宮」に自星が位置する年となり、
他の本命星に囲まれて身動きが取れない状態
となります。その年においては、どの方位を取ろうとも事が上手く運ばず、不幸も起きやすいというのが特徴です。
こちらは、方位除け・八方除けなどの厄除けが一定の効果を示すとされますが、厄除けを行ったからといって吉作用が拡大するわけではありませんので、八方塞がりの年も「大きな行動を取らない(転職や引っ越し、住宅購入など)」というのがセオリーです。
ちなみに「黒星」においては、
の位置に来る星を指します。
中宮は言うまでもなく「八方塞がり」、北は「無条件の凶方位」、北東の鬼門は「鬼の入り口」、南西は「定位対冲の位置関係」となります。
鬼門や裏鬼門においては、何かと乱れやすく変化の激しい一年になるでしょう。当然運気も衰え、困難宮ほどではありませんが衰低迷します。
表鬼門は自らで何もしなくても災いがやってくる、裏鬼門は何か行動を取った際に災いが訪れやすい、といった位置関係となります。
このように、九星が1周するうちに少なくとも3~4年間は、
吉方位の方徳効果を打ち消し、凶作用が優位に働く
ため、特に体調不良や大きな怪我などをしないよう(怪我は長引くほど凶作用を引きずるため)、日々の行動には一定の注意を払うようにしましょう。
九星気学において、こうした厄年や凶方位における凶の作用を「障り(さわり)」と呼んだりします。
この障りの悪影響を受ける期間はその年だけなのか?そして、その障りを抑制するためにはどのような行動を取り、どのようなことを心がければ良いのでしょうか?
九星気学における方位に関する障りは「暗剣殺」や「五黄殺」といった大凶のほか、「本命殺」や「歳破」なども該当します。これらをまとめて「六大凶殺」と呼ぶのです。
さらには、「八方塞がり」や「黒星」、「陥入」といった数年に一度廻座する厄年もまた障りとなります。
方位に対する障りは、方位除けなどによって事前に祈願するのが風習となっておりますが、方位除けが効かないとされる厄年の障りにおいては、
「方災除け」という祈願・お祓いがある
ということを知っておくと良いでしょう。
「方災」とは、凶方位の効果によって生じた災難のこと。凶方位にいる方位神(金神や歳破神ほか)による凶の影響を受けることで、行動が上手くいかないだけに限らず、心身の不調や不慮の事故に巻き込まれるなど、様々な悪影響を受けやすくなります。
こうした凶相は、
悪影響を受ける年の前後1年間の計3年前後
の期間は作用が継続するとされておりますので、凶相や厄年となる年の前後1年間程度は、慎重な行動が求められます。
なお、凶作用に対しては、お祓いや祐気取りによって軽減できる場合もありますが、
吉方位にいる吉神は凶の作用を完全に抑え込めない
とされておりますので、基本的には凶方位への行動を避けることはもちろん、そのタイミングで大きな判断を伴う住宅購入や転職などは行わないことが無難です。
結論から言うと、「障りを取り除く方法はあまりない」というのが実情ではありますが、病などを除き、普段の生活のなかでは神経質になって意識する必要はありません。ただ、何事も災いに繋がりやすいという意識を改めて持ち、異性との出会いはもちろん、ビジネスでの人間関係のつながりなども「疑って掛かる」ということを忘れないようにしましょう。
このように、九星気学における吉凶方位を見ると、明らかに
天道や天徳のような吉作用より凶の作用の方が多い
ということが窺えますので、普段の生活のなかでは、なにかと不運やトラブルに見舞われやすい傾向にあるのかもしれません。
こうした吉凶作用は、現代社会においてはごく普通に直面する部分ではありますので、方位神の影響だと感じる人は稀だと思います。ただ、あまりにも不運が続くようであれば、自分の星が今どの位置にあり、どのような状態になっているか?をしっかりと把握すると、様々な対処法が見つかるかもしれません。
九星気学で相性や運勢が丸わかり!