
西洋占星術・ホロスコープの分析において欠かせないのがチャート。
自身の出生時における天体図を示したものがネイタルチャート(出生図)、現在もしくは特定の日時の天体を示すのがトランジットチャート(経過図)、出生後の1日を1年と仮定し、心境変化や心理的な成長を示すプログレスチャート(進行図)。
主にこの3つを活用して様々な変化を紐解いていくのがホロスコープの柱になります。
冷静に考えると「出生時の天体と現在の天体の配置を見くらべて何が分かるの?」と思ってしまうのが実情かもしれませんが、基本概念としては
を示しており、
今の天体配置が自身の運気にどのような影響を及ぼしているか?
を読み解くうえで、ネイタルチャートとトランジットチャートは非常に重要な役割をになっています。
一方、3つめのプログレスチャートにおいては、上述のとおり「心境変化や心理的な成長を示す」とありますが、あまりに抽象的過ぎて
具体的に何を示すものなのかがよく分からないのも本音…
プログレスチャートは、実際の星の動きや配置を示すものではなく、出生後の1日を1年として進めた自身の成長を示すチャート。
などに用いられ、トランジットチャートの心境変化版として活用されることが多い傾向にあります。
トランジットチャートは、主に月と太陽の動きに着目し、心境変化のきっかけとなる具体的な出来事やタイミング、成長過程におけるターニングポイントなどを読み取ることができ、その具体的な出来事がどのようなことか?という部分まで読み取れる場合もあります。
こうしたリーディングにおいては、ネイタル・トランジット・プログレスの各チャートを重ねて、そのアスペクトの形成を読み解くことでより正確な時期を特定したり、具体的な出来事を絞り込んだりしますが、当然のことながら
チャート同士の最低限の知識は必要です。
ネイタルとトランジットを重ねることで何が良いと取れるのか?トランジットとプログレスを重ねることで何が見えるのか?といった部分や、天体がどのようなアスペクトを構成すれば、どのように判断されるのか?といった具体的な判断は、ある程度場数経験が必要になるほど、より踏み込んだ分析方法となります。
今回の記事では、そんな3種のチャートを用いた
具体的な分析方法の基礎と活用シーン
を中心に、星座占いにおける進行と経過の具体的な読み解き方についてご紹介していきます。
これまで、なんとなくチャートを眺めていた方はもちろん、ネイタルチャートにおける天体のアスペクトは理解しているけど、変化のタイミングや具体的な出来事といった卜術的な内容を導きたい方などは、リーディングスキルを高める良いきっかけになるかと思いますので、内容的に少々難解な部分もありますが、この記事でしっかりと理解していきましょう。

占いのなかでも生年月日を基に運命や運勢を紐解く占術であるホロスコープは、基本的に出生時の天体配置であるネイタルチャートがベースになるイメージで、トランジットチャートやプログレスチャートは、副次的な要素という捉え方が多い傾向にあります。
よって、より具体的なタイミングや出来事を特定する際には、
という分析が多いのですが、ホロスコープにおいては出生時ですべての運命が決まるという概念ではありません。ネイタルで判断するのは、あくまで「基本的な性格や気質」。その後の人生における成長や心理の変化に伴う運気変化などを、
トランジットやプログレスで紐解いていく
という概念の占術となるため、
時間の経過に伴う天体配置の変化が非常に重要
ということを念頭に置いておく必要があります。
基本的な読み取り方としては、「出生時の天体配置がこう」「今現在の天体配置がこう」「〇〇星がこの位置に移動しており、〇〇星と何度のアスペクトを構成していることから、このタイミングで何か氏らの変化が起こる可能性がある・・・」といったようなリーディングになり、その他の天体配置も考慮して、総合的な判断へ導くという流れです。
例えば、ネイタルとトランジットを用いた具体的なアスペクト分析について見てみると
1、何が分析できる?
今現在どのような出来事が人生に影響を及ぼしているか
2、リーディングの手順
ネイタルチャートのうえにトランジットチャートを重ねる
3、何に着目すればいい?
トランジットとネイタル間における天体のアスペクト
4、読み解く順番
地球を基準に遠い星(海王星や冥王星など)から順(遅い天体順)に見る
5、アスペクトする天体をチェックする
トランジットに配置される天体に対してネイタルの天体がどのようなアスペクトを構成しているかを確認する
アスペクトに関しては、例えば
といった具体です。
アスペクトの詳細・読み解き方については、過去記事「▼なせアスペクトが重要?星座占いが示すアスペクトの基礎と解釈」をご参照いただければと思いますが、上記例で見た場合
という判断ができます。
上記でもお伝えしたようにホロスコープは、出生時の天体配置に対して、今現在の天体配置が、出生時の運勢にどのような影響を与えているか?を天体から読み解く占術となります。
もちろん、アスペクトのみならず、その天体が位置する「▼12のハウスのテーマ 」も非常に重要な要素となりますので、これらを総合的に判断する必要がありますが、まずは進行と経過の読み解き方の基本として、ネイタルとトランジットの組み合わせの読み方を覚えておくようにしましょう。

上記例では、ネイタルチャートとトランジットチャートの組み合わせによって、自身の出生にまつわる人生の設計図に対する現状の乖離度を推し量りました。
必ずしも乖離する訳ではありませんが、多くの場合で他の惑星の影響を受けることで、自身の運気は必ずと言えるほど何かしらの変化が生じるため、定期的にネイタルとトランジットの組み合わせによる進行と経過を確認しておくと良いでしょう。
続いては、最も抽象的な存在でもあるプログレスチャートの活用法についてです。
前段のとおり、プログレスチャートは
内面的な変化や人生における分岐点を読み解く
うえで欠かせない存在で、ネイタルチャートを1日=1年の法則で進行させたもの。
トランジットチャートが外的要因による影響なのに対して、プログレスチャートは内面的変化の要因を示しますので、今現在「自分自身の心境にどのような変化が訪れているか?」という点を客観的に判断するのに適したチャートと言えます。
プログレスチャートでは、特に太陽と月の配置に着目します。
例えば下記のような場合
1の場合は人生における新章を表しており、人生の方向が一旦リセットされると判断できます。まさに「心機一転」という言葉がもっとも相応しいかもしれませんが、あくまで内面的・心理的な変化を示すものなので、
これまでの人生のおさらいと、これからの人生にどう活かすか?
という人生の岐路のタイミングと捉え、次のステージに立ち向かうことが肝要です。
続いて2番の場合の判断ですが、金星の象徴でもある愛情や魅力、優しさという感情の開花のタイミングであり、太陽の象徴でもある自己意識に対して、金星とのトライン(穏やかな自然の調和)のアスペクトとなりますので、
心が落ち着いて自分自身の魅力を再確認し
かつ自身の肯定感が強まり、何事にも自信を持って取り組めるタイミングだと判断することができます。
上述のとおり、トランジットは外的要因、プログレスは内面的要因となりますので、プログレスはあくまで自身の心理的変化を示すもの。愛情が強まることで、恋人との関係が発展するという訳ではなく、自身の愛情を再確認することで、
さらなる愛情の深みを認識するタイミング
という風に捉えるのが自然かもしれません。
今回は、ネイタルチャートをベースに、ネイタルとトランジット、ネイタルとプログレスとの組み合わせによるリーディングをご紹介しましたが、当然トランジットとプログレスを組み合わせたリーディングも存在します。この2つのチャートを組み合わせることで
外的な出来事や要素が、どのように内的心理に作用しているか?
ということを導き出すことが可能です。
分析の方法や手順については上記と同様、チャートを重ねて配置されている天体のアスペクトを見ていく形となりますが、こちらは常に「外的要因に対してどのような心理変化が起きているか?」を導き出すもの。特に外的要因がどの程度心理を変化させているか?といった、心理の成長度合いを推し量るのに用いられます。
トランジット×プログレスの分析については、また別の機会で詳しく紹介する予定ですが、まずは基本となるネイタル×トランジット、ネイタル×プログレスのリーディングに慣れることが重要。
各惑星同士のアスペクトによる判断、そのアスペクトを形成していいる惑星が位置するハウスとサインなども加味したうえで、
総合的な進行状況や経過を導き出す
というところからしっかりと理解し、それを自身の人生と照らし合わせて、自分自身の方向性を定めるヒントとして活用できるようになることが大切です。
各惑星や各ハウスが示す象徴をしっかりと理解し、トランジットやプログレスから得られる象徴的テーマを自分自身でしっかりと咀嚼することで、この3つのチャートの基本的意義を理解できるようになります。
そのためにも、様々なパターンで3つのチャートを組み合わせてリーディングしてみると良いでしょう。