一般的に「占い」と聞くと、運気や運勢を占うものというイメージが先行します。
さまざまな占いが存在するなか、将来的な運気や運勢を占うという潜在ニーズがあることは理解できる部分ではありますが、そもそも未来の運勢を占うとはどのようなことを指しているのでしょうか?
運勢とは「その人個人が持っている将来の運気」ということになりますが、だいぶ抽象的な内容ですし、命運の勢いは時期や周期などの状況によって常に変化するものであり、かつ本人の心の変化や行動によっても変わってくるもの。
今回ご紹介するホロスコープを用いた運勢占いはもちろん、東洋占星術である九星気学なども同じ命術占いとなる以上、
運勢の定義をしっかり確立しておく
ことが非常に重要です。精神論的な側面もありますが、将来的な運勢が気になる人にとっても、もう少し具体的なイメージを持った方が占いのメリットを甘受できるようになります。
例えば、占い結果によく用いられる常套句
「金運に恵まれます」
という言葉を聞いて、金運に恵まれるってどういうこと?と疑問を感じることはありませんでしょうか?
お金が降って湧いてくるわけでもなければ、給料などが途端に増えるわけでもありません。せいぜい株で儲かったとか、フリマで出品した商品が高く売れたとか、一時的なメリットを甘受することはあったとしても
それが運気アップと言えるか?
と聞かれると、多くの方は「金運に恵まれた」とは感じないはずです。
ホロスコープなどの運勢占いにおいては、その占う対象となる時間軸によって、生年月日などの宿命的な要素が重要になったり、はたまた向こう1週間の話であれば、生年月日などの静的要素よりも、
自ら取る行動などの動的要素の方が大きくなる
ので、将来的な運気・運勢を推し量るのであれば、抽象的な「運気に恵まれる・恵まれない」を求めるのではなく、将来に向けて
どのような行動・選択をすれば理想にたどり着けるか?
という点に重きを置く必要があるのです。
そこで今回は、星座占い・ホロスコープを用いた運気・運勢占いの概念から、そこから導き出す回答の捉え方などを詳しくご紹介。
自身の人生における着地点をしっかりと定義し、その道筋、マイルストーンを設定するためにどのようなことを行っていく必要があるのか?など、深く切り込んだ占術活用法をご紹介していきます。
占いを信じていない方の多くは、そもそも自身の運勢における定義が曖昧になっていることが多いので、占術と真剣に向き合うことで、その奥深さや信憑性を理解し、不確実なものをできる限り確実に近づけるための方策をご案内いたします。
西洋占星術「ホロスコープ」は、生年月日を元に星座を割り当て、生まれた時間なども参考に、ネイタルチャート(出生図)を作成。その時の天体の星と惑星の配置を元に、運気や運勢を紐解いていく占術です。
プログレスチャート(進行図)によって、いつ何が起こるのかという未来予測を行い、最も外側にあるサークルトランジット(経過図)で天体と同士の位置関係や角度などを考慮したうえで、天体が本人に与える影響度などを見極めながらその時期や取るべき行動を鑑定していきます。
九星気学の年盤・日盤・月盤のような「盤」がホロスコープでいうチャートであり、ホロスコープは言わば東洋占星術の「式占」の一種であるとも言えますが、日本版にアレンジされた簡易的な星座占いとは異なり、
チャートを読み解くには一定の知識が必要
になります。もちろん、この記事でホロスコープを読み取る最低限の知識を身に付けることができますので安心していただければと思いますが、まずはホロスコープの基本要素について見ていきましょう。
まず、ホロスコープチャートの基本的な構成とその見方は以下のとおりです。
チャートの読み方の手順としては、ネイタルチャートからその人の基本的な性格を読み取り、トランジットチャートと合わせて主要な惑星との角度、特定のアスペクトを構成している天体を探します。
プログレスチャートやトランジットチャートは、
時間の経過とともに天体がどのように変化するかを分析する
もので、プログレスチャートは長期的な運気の変化を示し、トランジットチャートは現在や特定の期間の天体の配置を示すので、仮に向こう数週間の運勢という短期的なリーディングの場合には、トランジットチャートを用いる・・・といった具合です。
天体の具体的な変化とその判断については後述いたしますが、西洋占星術においては、星や惑星の動き・変化にフォーカスしていることもあり、あまり短すぎる時間軸では、
これら惑星にも変化が出ないため占術的には不向き
と捉えることができます。
例えば、「明日運命の人と出会える可能性は?」といった偶発的な占術内容も当然不向きで、対象となる時間軸が短くなるほど「偶然」という要素が大きくなるため、卜術占い的な活用は難しいかもしれません。
ホロスコープチャートにおいては、九星気学の日盤・時盤のような短いスパンでの分析概念がないため、卜術的な偶然の出来事を予測するのには適していません。
ホロスコープに限った話ではありませんが、
となり、もちろん対象とする時間軸が長いほどその影響力は強く、短いほど弱いため変化が大きく、予測したことに対する確実性は低くなってきます。
ホロスコープは、天体(惑星)・星座(サイン)・ハウス・アスペクトによって構成される占術で、どれ一つ欠けても成立しないと言っても過言ではないほど、緻密な関係性を保っています。なお、皆さんもよくご存じの12星座はサインのことになりますよ。
12のハウスにはそれぞれテーマが決められており、
・
・
・
といったようになっています。
続きは▼星座占いのハウスとは?あなたの特徴が発揮される場面を知るをご参照ください。
これらハウスをどの惑星が通過するかによって、
その時期における運気の変化を導くことはできます
ので、近い将来に向けた行動を起こすタイミングなどを読み解くことはできるかもしれません。
また、プログレスチャートをネイタルチャートと組み合わせて近い未来を読み解く方法を「プログレス法」と呼びます。プログレス法によって読み解くことができる内容としては、
などが挙げられますが、プログレス法が主に内面的な変化などの自分の変化が要素となるのに対し、何か外的な出来事についてはトランジットチャートを組み合わせる「トランジット法」が得意とする部分ではありますので、やはり3つのチャートを組み合わせて、総合的に紐解いていくことが必要不可欠かもしれません。
このように、ホロスコープには様々な診断方法がありますが、運勢占いという観点では、命術ならではの「本人の性格・本質」という部分が、天体の移動や作用によってどのように変化するか?を重視する傾向にあります。
外部的な出来事や偶然の要因は、それほど概念には組み込まれていないという点を覚えておくようにしましょう。
気になる人との相性や今後の運勢を
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