78枚で構成されているタロットカード。
そのうち、22枚は大アルカナ、残りの56枚は小アルカナに分類されますが、あなたはタロットカード全ての意味を覚えていますか?
タロットカードについて学び始めると、
カードの意味が覚えられない…
と、壁にぶつかる人が多いのが実情。
そもそも暗記が苦手な人もいると思いますが、暗記が得意な人でも78枚すべての意味を覚えることはとても困難でしょう。
ですが、タロット占いをするうえでは
解説書の通りに全て覚える必要はない
ため、試験勉強の様に丸暗記する必要はありません。
もちろん、全てのカードの意味をしっかりと覚えることに越したことはありませんが、はじめのうちは解説書と照らし合わせながら解釈することも可能ですし、良いイメージ・悪いイメージというように把握したり、キーワードや象徴だけを簡単に覚えるようにすれば、
何となく読み取れるようになってくるものなのです。
カードの絵柄で良し悪しをイメージすることはできても、78枚ものキーワードや象徴を覚えるのも無理かも…という人もいるかと思いますが、単に単語カードなどを用意して丸暗記しようとするのではなく、
大アルカナであれば、そのストーリー
小アルカナであれば、スートや数字、人物像
を把握することが大切です。
そこで今回は、大アルカナのストーリーにフォーカスし、タロットカードにおける精神の成長物語についてご紹介します。
過去記事「▼≪初心者必見≫タロットカードにおける大アルカナと小アルカナの違い」でも紹介しているように、 22枚で構成されている大アルカナは、 「0番・愚者」から「21番・世界」へ向かって進んでいく
精神の成長過程を表すストーリー
になっています。
私たち人間は、0番・愚者が象徴するような純真無垢な状態で生まれ、さまざまな体験をして、あらゆる経験を積み、成長していくものです。
時には辛いことがあり、足が止まってしまう場合もあるかもしれませんが、それもまた成長の途中です。
このようにして、人間は長い人生を歩んでいくものですが、タロットの世界観では最終的に宇宙との統合をゴールとされています。
以下は一般的な解釈となりますので、ぜひ参考にしてみてください。
0番・愚者(The Fool):
主人公が冒険に出発します。新たな始まりを無邪気で迎え、未知の世界への探求心を持っています。
1番・魔術師(The Magician):
主人公が自己表現や創造力を発揮します。自分の能力に気付き、目標を達成するための力を見つけます。
2番・女教皇(The High Priestess):
主人公は内なる洞察力を発見します。直感や神秘的な知識を得て、自己探求と深化に進むことができます。
3番・女帝(The Empress):
主人公が愛と創造力に触れます。彼は成果を得て、新たなアイデアや命を育てることで豊かさを経験します。
4番・皇帝(The Emperor):
主人公が組織化とリーダーシップの力を身につけます。秩序を確立し、安定とバランスをもたらす存在となります。
5番・法王(The Hierophant):
主人公は伝統と精神的な指導に接します。彼は教えと学びを受け、自己を発展させるための知識と経験を得ます。
6番・恋人たち(The Lovers):
主人公が愛とパートナーシップの道に進みます。人間関係や選択の重要性を理解し、調和と絆を築きます。
7番・戦車(The Chariot):
主人公は目標達成と勝利のための戦いに身を投じます。自己制御と意志の力を持ち、困難を乗り越えます。
8番・正義(Justice):
主人公が公正と均衡を求めます。彼は真実と公平さを重視し、自己と他者との関係を調整します。
9番・隠者(The Hermit):
主人公が内省と孤独を経験します。自己発見と洞察力を追求し、内なる光を見つけます。
10番・運命の輪(Wheel of Fortune):
主人公は運命の変化に直面します。彼は運命の流れに乗り、自己の位置を理解し、新たなチャンスを得ます。
11番・力(Strength):
主人公が自己の内なる力を見つけます。情熱と忍耐力を持ち、困難に立ち向かいながら成長します。
12番・吊るされた男(The Hanged Man):
主人公は犠牲と変容を経験します。新しい視点を得て、自己の信念と価値観を再評価します。
13番・死神(Death):
主人公が変革と終わりに直面します。旧態を捨て、成長と再生のために自己を解放します。
14番・節制(Temperance):
主人公は調和とバランスを追求します。自制心を持ち、内的な調整と人生のバランスを取り戻します。
15番・悪魔(The Devil):
主人公が欲望と束縛に立ち向かいます。自己制御と自由を求め、束縛からの解放を目指します。
16番・塔(The Tower):
主人公は破壊と変革の試練に直面します。既存の構造を崩し、真実と洞察を求めます。
17番・星(The Star):
主人公が希望と癒しを見つけます。彼は内なる光を追い求め、喜びと再生の兆しを感じます。
18番・月(The Moon):
主人公が潜在意識と直感に接します。自己を探求し、内的な洞察力を深めます。
19番・太陽(The Sun):
主人公が幸福と成功を迎えます。喜びと明るさを体験し、自己実現の光を放ちます。
20番・審判(Judgement):
主人公が復活と覚醒を経験します。自己評価を行い、新たな方向性を見出します。
21番・世界(The World):
主人公が完成と達成を迎えます。旅の終わりを迎え、魂の成長と統合を実現します。
0番から9番においては人間としての成長段階、10番以降は精神的な成長段階を 示していると捉えるとわかりやすいかもしれません。
大アルカナの精神の成長過程を表すストーリーについてお伝えしましたが、何を言っているのか世界観がつかめない…という場合もあるかと思います。
カードの意味の覚え方は人それぞれとなりますので、ストーリーが頭に入っていない…というような状態であれば、
など、自分にあった方法を見つけてみてください。
タロット占いは解説書がすべてではありません。
出たカードと現実の自分がどのようにして繋がっていくか、カードに示されている象徴などの手がかりからどうリーディングしていくか、がとても大切です。
なお、大アルカナの絵柄には、旧約聖書をモチーフとしている構図がいくつか存在していますので、タロットカードの意味を覚えるときには、旧約聖書の内容に対して興味を持つとイメージしやすくなるでしょう。
旧約聖書を読んだことがない人も、有名な「楽園エデンの園」の話しを聞いたことがあったり、画家ブリューゲル作の「バベルの塔」を見たことがあったりすると思います。
それらに対して少し知識を広げれば、きっとこれまで以上にリーディングしやすくなるかと思います。