カラーバリエーションに富んだスピネルですが、昔は赤色のものはルビーと同じ鉱石だと思われていました。この石の特徴や意味、もたらされる効果とその歴史などに触れていきましょう。
ペリドット、サードオニクスと肩を並べて、近年になってから8月の誕生石となったのが、このスピネルというパワーストーンです。
スピネルにはたくさんの色の種類がありますが、特に有名なものは赤い色のものと黒い色のものでしょう。日本では有名ミュージシャンや芸能人がブラックスピネルを身につけていたことで、爆発的な人気があったパワーストーンとして有名です。
このスピネルは滞ったエネルギーをスムーズに循環させる働きがあり、肉体的にも精神的にも元気を奮い立たせてくれるパワーストーンと言われています。よくわからないけれど最近元気が出なくて困っているという方や、なにをするにも活力が生まれてこないといった方にオススメの石です。
また、このパワーストーンは、自尊心を高めて自信をもって行動できるように促してくれるでしょう。普段から弱気な方や、頭で考えることは得意でも実行力が追いついてこないという方にもオススメです。
自我をコントロールするパワーがあることから、悪い習慣がなかなか断ち切れないという方が身につけるのにも適しています。
昔、スピネルは戦利品として扱われることが多かったことから勝負ごとに強くなる石とされ、恋愛や仕事ではライバルに勝つためのお守りや受験のお守りとしても有名です。
スピネルはどちらかと言えば気弱で自分に自信がないというようなタイプの人が持つのに適したパワーストーンです。
元から自我が強いタイプの人やプライドの高い人、勝気な性格の人が身につけると自尊心が肥大してしまい、自信過剰気味になってしまう恐れがあります。
勝運のお守りや生命力を高めるような効果が期待できるパワーストーンは他にもありますから、そういった効果だけを目的に敢えてスピネルを選ぶのは避けたほうが無難かもしれません。
過去に誰かから浴びせられた言葉や言動がトラウマになってしまい、そのことで自尊心が損なわれてしまったようなタイプの人にこそ身につけていただきたい石です。
このパワーストーンはネガティブな自己イメージを払拭して、自分自身を大切にすることや誰かに愛される価値がある自分などのポジティブな自己イメージを作り上げる手助けをしてくれるでしょう。
また、スピネルはその結晶が尖っていることからそれをアンテナに見立てて、直感力を高める作用があるとも言われています。あなたが進むべき道を直感的に選べるようになったり、成功への早道を気付かせてくれることもあるでしょう。
古代には東南アジアの鉱山から非常に大きなスピネルが産出されたことから、当時の皇帝や王などの貴重な財産となっていました。戦争による略奪などで、その後こういったスピネルは多くの人手を渡り歩くこととなります。
昔はコランダム系の石とスピネルが同一のものとされており、そのため世界で有名なルビーと呼ばれる石の幾つかは、実際には赤色のスピネルだという場合もあるのです。
非常に有名な例を挙げると、イギリスの戴冠式に使用されるインペリアル・ステート・クラウン(大英帝国王冠)にセットされている「黒太子のルビー(Black Prince’s Ruby)」がレッドスピネルだと言われています。
このレッドスピネルは1367年にプリンス・エドワードが戦利品として受け取るまでは、ムーア人とスペインの王が長期的に所有していました。他にも英国が所有するティムール・ルビー、ロシアのエカテリーナ1世の王冠の赤い宝石も、レッドスピネルであるということが認識されています。
1783年にフランスのロメ・ド・リールの研究によって、スピネルとコランダムの違いが明確になりました。
また、鉱物学でこれらが区別されることにより、それまでレッドスピネルが呼ばれていた「バラスルビー」というネーミングが徐々に廃れていくこととなります。
スピネルの意味は、ラテン語の「小さなとげ」。スピネルの八面体の結晶の先端が尖っていることに由来します。
和名を尖晶石というスピネルは、マグネシウムとアルミニウムの酸化物です。石灰岩や橄欖(かんらん)岩、片麻(へんま)岩から産出され、化学組成はMgAl2O4。
スピネル自体は元々無色透明の石ですが、そこに鉄やクロム、亜鉛やマンガンなどが含まれることで、レッド、ブラック、ブルー、イエロー、グリーンなどのバリエーション豊富な色合いが見られるようになります。
赤い色のスピネルが長年ルビーと間違われてきたことは前述した通りですが、こういった色のスピネルが生み出されるのは、石に微量に含まれる鉄やクロムによるものです。
ルビーよりもスピネルのほうが産出量も少ないという事実があり、欧米では非常に人気の高い宝石で「ルビースピネル(紅尖晶石)」と呼んで、ルビーともスピネルとも区別されることがあります。
ルビーは酸化アルミニウム、スピネルは酸化アルミニウムマグネシウムということで、組成自体もとてもよく似ており、ルビーが硬度9、スピネルが硬度8と丈夫さにおいても良く似た石同士とも言えるでしょう。扱いやすく、浄化の方法も選びません。
主な産地はミャンマー、スリランカ。特にミャンマー産のレッドスピネルやスリランカ産のピンクスピネルは、非常に高値で取り引きされます。
キャッツアイ効果やスター効果、カラーチェンジなどの特殊効果をもつ個体は、特にスリランカ産のものが有名です。
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