ダイヤモンドの輝きを越えるきらめきをその身にまとうスフェーンは、持ち主に幸福と成功をもたらすと言われています。この石の特徴や意味、もたらされる効果とその歴史などに触れていきましょう。
ダイヤモンドより光の分散率が高く、まるで自己主張するかのようにキラキラと輝くスフェーン。この石が一般的なパワーストーンファンに知られるようになったのはつい最近のことです。
硬度が低く、加工がし辛いため、大きめのハイジュエリー・宝石として市場に出回ることがほとんどで、手軽に入手できるビーズ状のものが現在のように出回っていなかったという理由もそこにはあるでしょう。
スフェーンはグリーン系のパワーストーンが持つとよく言われている成長のサポートや協調性を促す効果、癒しの効果などの比較的おとなしい性質の効果に留まらず、レッド系のパワーストーンの性質に多い、積極性や自身を外側に押し出す力、精神力の強さなどの効果が大きく期待できます。
得意な分野や、これまでにコツコツと努力して実力をつけてきた分野などで注目されたい、脚光を浴びたい、成功したいなどの願望が強い方が身につけるのに適しているでしょう。新しい才能を開花させるというよりは、あなたの好きなことや得意とすることの才能を伸ばし、成功へと導いてくれるパワーがあります。
また、霊的なパワーの強い石ですから、高い意識レベルと交信し、宇宙の真理に近づくためのサポート役も担ってくれるでしょう。
現在は、7月の誕生石としても知られるようになっています。
スフェーンは持ち主の才能にスポットライトを当てる効果の高いパワーストーンです。才能があるのにもかかわらず、それが上手く発揮されずに行き詰っていたり、人脈に恵まれずにせっかくの才能が発揮できないという方に有効な出会いをもたらしたりしてくれます。
一見、仕事運などに特化したパワーストーンのように思えるかもしれませんが、恋愛に関しても非常によい効果を与えてくれるでしょう。スフェーンの石言葉の中に「永久不変」というものがありますが、これは永遠に色褪せることの無い愛情を指す場合もあります。
あなたの内に秘められた魅力も才能のうちの一つですから、その才能をより良くパートナーに対して発揮してくれるでしょう。パートナーの居ない方には、永遠の愛を誓えるようなステキな人を引き寄せてくれるはずです。
また、スフェーンは女性としての品格を高めたり、美しさを引き出したりする手助けもしてくれますよ。
精神的なバランスを取ってくれる効果や、人間として片寄りのないバランスの取れた性格に調整してくれる効果もあるでしょう。
この鉱物自体が宝石やパワーストーンとして注目を集め始めたのは、極々最近のことです。それまではマニアックな鉱物ファンが天然の原石を収集するに留まるような知名度の鉱物でした。
スフェーンは宝石用に加工するには非常に脆く、技術的に難易度が高いことで加工品が少ないことが宝石マニアからの支持が低かった理由の一つとして挙げられるでしょう。
残念ながらスフェーンにまつわる古くからの伝承や、世界各地に散らばるような伝説めいたストーリーはほとんど残っていません。
鉱物としてのスフェーンは、顔料や塗料として利用されていたり、工業用の二酸化チタンの原料として用いられたり、岩石が形成された年代を調べるためのフィッショントラック法(FT法)の素材として研究や調査などに活用されています。この場合はスフェーンという名称で呼ばれずに、チタナイトと呼ばれるのが普通です。
1982年に国際鉱物協会によりこのチタナイトという名は命名されましたが、宝石としての同鉱物はスフェーンという名で呼ばれています。
スフェーンという名前の由来は、ギリシャ語で楔(くさび)を意味する「スフェノス(sphenos)」です。スフェーンの結晶が楔状で産出されることから、この名がついたとされています。
和名を楔石(くさびいし)というスフェーンは、珪酸塩鉱物の一種で化学式はCaTiSiO5。鉄、クロム、マンガン、イットリウム、セリウムなどの微量な不純物が含まれることで、様々な色合いが生まれます。
鉱物としてのスフェーンの大きな特徴は、光の分散率が非常に高いことです。スフェーンの持つ神秘的で美しいきらめきは、ダイヤモンドよりも高い光の分散率の賜物と言えます。
主な産出国は、ブラジル、マダガスカル、オーストリア、スイス、イタリア、アメリカ、ロシア、中国、ミャンマーなど。幅広い土地で産出される石ですが、大きな結晶のものはとても貴重です。
緑色のスフェーンは色合いの薄いものや黄味がかったものが多いのですが、特別に「クロムスフェーン」と呼ばれるものは、非常に緑色が濃くて多色性がみられる、美しくて貴重な石です。
ロシア産に多い深い緑色のスフェーンのなかに、普通であれば七色に輝くファイアが、赤色に見えるものがあります。こういったものを「ロシアンスフェーン」と呼び、こちらも非常に貴重で珍しい石です。
スフェーンは非常に硬度の低い石ですから、ぶつけたり落としたりしないよう、取り扱いには細心の注意が必要となります。浄化も、月光浴やセージの煙で燻すなどの方法がオススメです。
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