九星気学における「金」の属性の本命性のひとつ「七赤金星」。
九星の定位置を示す後天定位盤での方位は「西」にとなり、太陽が西へ沈むことからも「夕陽の赤」の象徴かもしれません。
また、七赤金星が示す季節は収穫の秋であり、秋もまた赤色の象徴ではありますので、そうした点もまた七赤の象意として捉えられています。
1年を通して、春先に二黒土星が種まきをし、三碧木星と四緑木星がその作物を成長させ、七赤金星で収穫を得る、そんな季節の移り変わりのなかで、七赤金星は最も重要な作物の収穫を担う星なのです。
七赤金星は、同じ属性となる六白金星とは若干異なった性質を持ち、七赤金星の「金」はまさに「お金」や「加工された鉄」を指し、行動パターンや性質そのものも、六白金星とはかけ離れた存在ではありますが、七赤金星を持つ人の性格は一体どのような特徴があるのでしょうか?
その名だけ見ても「なんだか派手な性格の女性のイメージ」といった声も多々聞かれますが、実際にどのような性格を持ち、どのような気質の持ち主なのか?
今回は、そんな「七赤金星」の基本的な性格や気質、特徴などを詳しくご紹介していきます。
さっそくですが、七赤金星を持つ人の基本的な性質・性格、気質を見ていきましょう。
七赤金星においては、六白金星が金属の「原石」であったのに対して、こちらは精錬された「金属」が象意であり、そうした点からも夕陽や秋と同様に「赤」が象意として意識されます。
赤の象徴と言えばやはり女性となりますが、人象としても女性や妊婦、装飾品や財産といった
華やかさの象徴が多いのがこの星の特徴
性格的にも、愛嬌があり社交的、誰とでも仲良くすることができ、非常に活発な気質の持ち主です。
社交的であることが幸いし、人脈にも恵まれることから、自ら苦労して財を成すのではなく、周りの多くの人に支えられ、良いご縁にも恵まれるといった傾向にあります。
六白金星と同様、晩年に向けて運気が向上するため、20~30代ではあまり目立たない存在かもしれませんが、その間にも自身にとってプラスとなる良縁には恵まれることから、
人脈構築においては七赤金星の右に出る者はいない
といったも過言ではありません。
ただし、晩年期に向けて運気が高まり、良縁や金運にも恵まれてくると、人を見下すような「高飛車」な気質が垣間見えるようになってきます。
また、「金」の属性は相対的にプライドが高いうえ頑固で意固地、また「ほかの人からどのように見られているか?」という点を非常に気にしがちとなりますので、無理して高額な買い物をしてしまったり、見栄を張ることで
身の丈に合っていない無理な生活や散財・出費
が目立つようになります。
特に女性の場合、晩年期においても「綺麗でいたい」という気持ちから、こうした散財が起こりやすくなりますので、パートナーとして選ぶなら、堅実で財布の紐が固そうな二黒土星の人などと一緒になると、互いのバランスが取れやすくなります。
ちなみに、七赤金星は後天定位盤では西の方位となりますが、先天定位盤を見た場合の西の方位は一白水星で、九星のなかでは唯一の水の属性です。実際につながりはなさそうに見えますが、
七赤金星の八卦は「兌(だ)」で、兌は沢や水場を示す
ことから、実際のところ七赤金星も「水」の要素も持った星であると言えます。
「兌」の象意もまた、女性やホステス、娯楽などを示すことから「水の要素を持った金属性」ということを頭の片隅に置いておくと良いでしょう。
また、冒頭でもお伝えしたとおり、七赤金星の「金」は加工された鉄を示すことから
六白金星以上に木を切り倒しやすい
と言え、三碧木星や四緑木星との相性は「生理的に受け付けない」レベルで合わないことが多く、またこれら星を持つ人に対して見下したり、上から目線で発言してしまう傾向にあることから反感も買いやすく、人として嫌われやすい要素を持っていることを忘れてはなりません。
七赤金星は、秋の収穫を担うのと同時に、
来年の収穫に向けてクワなどの農作業具を新調する
という非常に大切なミッションを抱えています。
七赤金星の金はお金という意味合いがありますので、何かと「贅沢な暮らし」「散財」「怠惰」といったイメージが先行しますが、堅実に来年の農作業器具を揃えるといった真面目な側面もありますので、決して遊び人やギャンブル性、浪費癖があるという訳ではありません。
実際に収穫作業を行う男性に対して、
後方支援としてきめ細かなサポートが自然と出来る
という性質の持ち主でもありますので、仮に男性の場合だったとしても、仕事で常に重要なサポートを任されたり、各種書類の誤字チェックといった「縁の下の力持ち」的な存在になることが多い傾向にあります。
六白金星と同様、
「前線に立って切り込み隊長になる」といった気持ちはサラサラありません
が、後方支援としては高いスキルを発揮するため、人付き合いとしても結婚対象としての付き合いとしても重宝される存在です。
女性なら「女性ならではの気配り」、男性なら「男性ならではの細かさ」を持ち合わせた性格。
決して「守銭奴」や「銭ゲバ」ではないという点を前提に、次の章では七赤金星における五行思想の属性や相性の良し悪しについて詳しく見ていきましょう。
五行属性「金」に属する七赤金星は、六白金星が象徴する「金の原石」や「鉄の成分」から進化し、「磨かれた金」「精錬された鉄」を示すため、特に斧や鋸などで切り倒される可能性がある「木」の属性とは相性が悪く、七赤金星が持つ華やかで派手な性格に対して、苦手意識が先行する傾向にあります。
また、金属を溶かしてしまうという意味で「九紫火星」とは相剋の殺気の関係となりますので、こちらは逆に七赤金星側が苦手意識を持ち、できることなら関わりたくないという本音が垣間見れるところではあります。
後天定位盤における吉凶方位では
■吉方位
一白水星、二黒土星、七赤金星、八白土星
■凶方位
三碧木星、四緑木星、五黄土星、七赤金星、九紫火星
といった具合に、基本的には六白金星と同じとなりますので、「▼六白金星の基礎知識~基本性質や属性・象意ほか」も参考にしていただければと思います。
なお、七赤金星同士の相性は、同じ「金」の属性同士だったとしても、相生の関係にはならず、逆に衝突が生じやすくなるため留意しておく必要があります。
次に相生・相剋の関係を見ておきましょう。
【相生(相互助長)】
【相剋(相互抑制)】
生気・退気・比和に関する詳細は、過去記事「死気・殺気とは?五行説に基づく九星気学の相性と方位」にて詳しくご紹介しております。
■相生
■相剋
このように、木の属性「三碧木星・四緑木星」に対しては相剋死気の関係となり、自分の言動によって相手を傷つけてしまったり、
周囲から誤解をされて関係が悪化
したり、悪い評価をされてしまう可能性があることに留意する必要があります。
また、「九紫火星」とは相剋殺気の関係となり、九紫火星の人や周りの環境の影響で、
本来の自分の魅力や能力が発揮できない
という関係性となりますので、良縁に恵まれやすい七赤金星でも、その点を考慮したうえで人間関係を構築していく必要があります。
それぞれの九星が持つ物事や次柄の象徴である「象意」。
象意については「▼九星気学における象意とは?九星が示す象意をその意味を理解しよう」で詳しくご紹介しておりますが、ここでは「七赤金星」における主な象意についてご紹介します。
上記でも触れましたように、華やかできらびやかな性格の七赤金星は、周りの人からもチヤホヤされやすく、異性からは常に人気の中心にある存在です。
それゆえに、金銭的な支援や援助も受けやすく、自らでビジネスを立ち上げたり、行動を起こしたりする機運にも恵まれ、その内容によっては成功を収める人も少なくありません。六白金星と同様、
運気は晩年期に最大となります
が、良縁に恵まれるからと言っても、その相手が九紫火星や五黄土星の場合は注意が必要で、その支援によって「がんじがらめ」になってしまったり、いいように使われてしまったりと、自身が想像していたシナリオとはまったく異なる展開となる恐れがあります。
こうなると、支援者との関係も崩れますし、自身のストレスによって自暴自棄となったりと、何一つ良いことがありません。七赤金星は
六白金星ほどの打たれ強さがなく
こうしたトラブルに対して
臨機応変に対処する能力にも乏しい
ため、危険な橋は渡らないというのが無難です。
人と見る目や洞察力には長けておりますが、あいにく周りからチヤホヤされることで、そうした能力が弱められてしまい、時として大きな判断を見誤ることが多々あります。
そうした状況においても常に冷静な判断ができるよう、
身近な存在として六白金星を置いておく
ということを意識すると良いでしょう。
また、七赤金星はその明るさや人望ゆえに、「同性からねたまれやすい」といった傾向もあります。
仮に良縁によって支援を受けたり、成功を収めたとしても、その成功を引け散らかすような態度を取らず、常に謙虚な姿勢を見せることが唯一の回避方法となりますが、
性格的に承認欲求が強いのが「金」の属性の特徴
でもあり、そうした不遜な態度を取っていることに自分自身で気づけないのが七赤金星の短所でもあります。
同じ会社の従業員に裏切られたり、心を許していた親友に裏切られたりと、身近な人との人間関係からほころび始めますので、くれぐれも「自分・自分」にならないよう、周りの人たちへの気遣い・気配りを忘れないよう心がけると、大きなトラブルにも巻き込まれず安定した晩年を過ごせるようになります。
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