皆さんが良くご存じの占いのなかには、九星気学のように生年月日や性別など、変えることができない個々の情報を用いて占術を行う命術占いや、手相や人相などその時々の状態を元に占術を行う相術占い、そして偶然・偶発的な要素を用いて占う卜(ぼく)術占い、大きく分けてこの3つに分類されます。
命術占いには、東洋占星術の代表ともいえる九星気学や四柱推命、そして西洋占星術ではホロスコープ(星座占い)などが含まれますが、偶然の出来事や物事のタイミングを推し量る占術の多くは卜術占いとなり、タロット占いをはじめルーン占いなどが一般的。もちろん、命術占いにおいてもタイミングを推し量ることはできますが、
その対象となる期間や時間が短いほど不確かな要素の方が大きくなる
ため、そういう観点では中長期的なスパンであれば命術占いでもある程度のタイミングは計れるかもしれません。一方のタロット占いなどの卜術占いでは、自身で選択するタロットカードも偶発的なもの。そのほかにも日本の風習である「おみくじ」においても、
くじ引き自体は「偶然性によって」のみ巡り合う内容で根拠に乏しい部分
はありますが、おみくじに記載された内容は定型的であったとしても、まんざらデタラメという訳はないかもしれません。
卜術占いの代表でもあるタロット占いにおいては、特に時期やタイミングを推し量るのに適した占術で、結婚時期のみならず、過去記事「▼タロットで導く!幸せな人生を共に歩む結婚相手との出会いの時期」でもご紹介しているように、結婚相手との出会いのタイミングなどもリーディングの対象となります。卜術占いの前提として
「偶然であれすべての事象は必然である」という理念
のもと、その出来事が偶然であっても起こるべくして起こっているという偶発性に意義を見出す占術となりますので、仮にリーディングに根拠がなかったとしても、自身への戒めであったり、心構えであったり、日常生活のなかで留意したりすることができるので、心理的な効果は一定数あるのです。仮に、
今週あなたは財布を落とす可能性が高い!
と言われれば当然警戒するわけですが、これが中長期のスパンになって、5年後に財布を失くす可能性が高いと言われても、心理的に「気を付けよう」という作用は働かないのと同じです。
このように、卜術占いにおいては比較的短いスパンでの出来事に対しては、そこに必然を見出そうとするのですが、中長期のスパンとなると、やはり命術占いからその出来事を導き出した方が良いため、九星気学やホロスコープなどを活用した方が良いかもしれません。
今回は、そんな卜術的な要素を命術占いで導き出すことができるか?というテーマのもと、九星気学を活用した結婚時期の導き方、引っ越しタイミングの判断の仕方などをご紹介いたします。
結婚時期を推し量るうえでは、双方の九星の相性だけでなく、凶相や六曜なども考慮したうえで判断しなければなりません。
そんな人生における大きなライフイベントとなる結婚時期や引っ越しタイミングの見極め方、方位盤の活用法などを詳しく掘り下げて見ていきましょう。
ご承知のとおり、九星気学における方位鑑定は、年盤・月盤などの方位盤を用いてその年の吉方位・凶方位を導くだけでなく、万人に対する凶相を避けたり、八方塞がりのような不幸が起こりやすい年を避けたりと、方災を避けて方徳を高めることに重き置いているため、占術的な特徴としても
事を成就させるベストなタイミングという概念はない
ということが言えます。
ただし、その年その年の年盤を用いて、自身と結婚相手との星の重なりや天中殺などの凶方位を考慮、かつ大安や友引などの六曜を加味したうえで、適切な結婚時期をある程度導き出すことができるので、その具体例を見ていくことにしましょう。
●あなた(男性)の生年月日
1990年11月14日(35歳)
本命星:一白水星
月命星:八白土星
●結婚相手(女性)の生年月日
1994年2月19日(31歳)
本命星:六白金星
月命星:五黄土星
※本命星の導き方は「▼幼少期の運勢を左右する?九星気学における月命星の基礎とその影響」をご参照ください。
■結婚時期の条件
妊娠なども考慮し3年以内には結婚したい
2025年~2027年の年盤を用いてみましょう。
■2025年における一白水星の年盤
2025年は二黒土星が中宮の年となりますが、一白水星においては北・南・西が最大吉方(本命星の吉方と月命星の吉方が被る吉星)となり、その南の最大吉方に六白金星が位置していますので、
この時点で2025年度中の結婚が第一候補
となります。また、歳破や本命的殺などの凶方位は、三碧木星が位置する北西、万人の凶方位暗剣殺も八白土星の南西となるため、凶となる要素の影響はほとんどありません。
このような感じで紐解くことで、確信を高めることができるでしょう。
また、2025年中の具体的な時期を推し量るようなら、月盤を用いて同様に互いの星の位置関係や、凶相となる方位に自星や相手の星が入っていないかを確認すること、そして具体的な日取りまで掘り下げるようなら、六曜を合わせて表示することで大安や友引、先勝などの日取りを絞り込んでいくことができるでしょう。
上記はあくまで九星気学における基本要素のみで判断しておりますが、それ以外にも
結婚や入籍などの慶事に適した天赦日(てんしゃにち)
※2025年は3/10、5/25、7/24、8/07、10/06、12/21の計6回
なども加味すると、一段と結婚に対する蓋然性が高まるかもしれません。
上記のように、年盤や月盤を活用することで、ある程度のベストなタイミングを推し量ることができるのが九星気学の特徴でもありますが、相手のない引っ越しタイミングなどは別としても、相手あっての結婚や異性間のお付き合いともなると、ことはそう簡単ではありません。互いの本命星からベストなタイミングを導き出したとしても
そもそもの相性や本質的な価値観がズレている
という可能性もありますので、少なくとも12か月以上は付き合ったうえで結婚を検討する、などの準備期間は必要となります。
もちろん付き合っている間にも、相手の生年月日から基本的な性格や気質などはある程度把握していると思いますが、特に若くして結婚する場合などは
結婚という「動」によって運勢が変わりやすい
です。特に20歳くらいまでは月命星の影響を受けやすい点は、過去記事「▼幼少期の運勢を左右する?九星気学における月命星の基礎とその影響」でもご紹介したとおりで、特に20代の結婚については、離婚率もそれなりに高くなる点に留意が必要です。今回、上記にてベストな結婚時期の例として挙げたカップルは30代と、すでに本命星の影響のみとなる世代ではありますので、結婚によって運勢や性格が大きく変わることはないと思われます。
また、一白水星の本命星から見た吉方位は
三碧木星・四緑木星・六白金星・七赤金星
となり、六白金星とは相生の関係こそありませんが、相克の関係でもありませんので、互いの星同士が影響しあうこともなく、無難な間柄であることが窺えます。一白水星や六白金星の相性や基本性質などの詳細は、下記本命星の基礎知識ページをご覧ください。
つまり、結婚時期などのタイミングなどの要素は、
根本的な相性より影響力が弱い副要因
となるため、木を見て森を見ずにならないよう、物事の本質や大局を見失わないよう心掛けることが何より大切です。
特に結婚ともなると、向こう数十年に渡り自身の人生に関わってきますし、結婚後の出産、マイホーム購入など、様々なライフイベントが控える、つまり「吉凶、動より生ず」の理念に照らし合わせると、
数々の心境・心理変化の局面が訪れる
ことが必至ではありますので、そうした困難を夫婦共に協力して乗り越えるためには、それなりの相性の一致や、互いの相互関係が重要になってくることは言うまでもありません。
結論から言えば、九星気学で結婚時期や引っ越しタイミングなどはある程度導けても、それが「どの程度重要な要素になるかは未知数である」という程度の捉え方で、リーディングしてみるのがベターかもしれません。
九星気学で相性や運勢が丸わかり!