九星気学では、生年月日に応じて本命星と呼ばれる一白水星・二黒土星などの九星に割り当てられ、それぞれの基本的性格や本質、運命などを導き出していくことはすでにご承知のとおり。
その他、陰陽五行思想や干支などを用いて、吉凶方位を紐解いていく形となり、その年や月の方位盤を基準に、吉方位や凶方位を把握しておくことが基本となります。
ただし、運気を高めるという観点では「吉方向に方位を取れば良い」という単純なものではなく、
吉方位に位置する本命星が持つ本来の事柄を理解する必要
があり、例えば吉方位に位置する星が一白水星であれば、どのような物事に留意すべきか、どのようなアイテムを身に付けるべきか、どのような感情をコントロールすべきか、など、それぞれの星が持つ意味合いがあり
それを九星気学では「象意(しょうい)」と呼びます。
象意と言われても、抽象的で明確に定義されている訳ではありませんので、個々人によって、その見方も判断も十人十色ではありますが、象意は言うなれば「象徴」でもありますので、一白水星や二黒土星が示す状態や感情などを
自分なりに思い描いてみる
ことが重要です。
例えば、天皇は日本国民の象徴であると憲法に定められておりますが、正直あまりピンとこないのも本音で(個人的な意見も含まれますが)、象徴が抽象的・無形的であるのと同時に象意もまた同様です。絶対的な正解を求めるのではなく、
自身でどのように捉えるかがまさに象意
になります。例えば、一白水星であればその名称からも「水」を想起されることが多いかもしれませんし、五行における「木・火・土・金・水」の属性のなかでは、唯一水の属性となるのが一白水星です。よって、
一白水星が示す象意のなかには「水」に関するものが多く
お風呂やトイレといった水回りは典型的な一白水星の象意と察することができます。
風水においては、「けがれを流す」という意味で、水回りを北に配置するのが良いとされていますが、方位盤の定位置で北を示す一白水星との関連性があるのかもしれません。
このように、今回の記事では九星が示す「象意」にフォーカスし、象意の捉え方から導き方、そして
象意を元にどのような行動を取れば運気に恵まれるか?
など、さまざまな視点で象意を深堀していきます。
九星気学の奥深さがよく分かる象意の概念を、この記事で理解するようにしましょう。
早速ですが、各九星における象意を詳しく見ていきましょう。
象意を知るうえでは、各本命星の属性を理解しておく必要がありますので、陰陽五行における属性分類をおさらい的にみておきましょう。
属性分類に詳細は「▼九星気学と算命学の違いとは?類似点と相違点を解説」も併せてご参考ください。
上述のとおり、一白水星であれば「水」にまつわる事柄や事象が象意となりますが、象意は事柄や自然現象などに限らず、人間の感情や心情、状況なども含まれてきますので、上記属性をベースに、さまざまな状況に対する象意を導き出してみましょう。
【一白水星の基本象意】
【二黒土星の基本象意】
【三碧木星の基本象意】
【四緑木星の基本象意】
【五黄土星の基本象意】
【六白金星の基本象意】
【七赤金星の基本象意】
【八白土星の基本象意】
【九紫火星の基本象意】
上記はあくまで象意例となりますが、こうした象意を事前に把握しておくことで、実際の自身の体験と照らし合わせることができ、自身のマインドに落とし込んでいくことができるようになります。象意はまさに、
脳内の思考プロセスを可視化するマインドマップ
と同じような意味合いかもしれません。
これらのように、各星ごとの象意を理解したところで、
それら象意をどのように判断するか?
という点も理解を深めていかなければなりません。
例えば、2025年度の年盤においては、南の六白金星が最大吉方であり、旅行でも引っ越しでも、仮に南に方位を取った際には、六白金星の象意を重んじることで、
最大吉方の吉相をより高めることができる
と判断することができます。
六白金星の基本象意は、金運、投資、賭け事などお金に関する事柄となるため、例えば旅先で宝くじ売り場を見つけたとか、南方向で新たに仕事の開拓先を見つけたとか、経営者などのお偉いさんと知り合いになったとか、そうした機会を大切にすることで、象意のありがたみを実感することができるのです。
もちろん、何も起こらない可能性もあれば、本当は運気の巡りあわせが起きているのに
自分自身で気づくことができなかった
というケースもありますので、実際にどのようなことがあったかをメモしておいて、事後でも良いのでその事柄と事象を照らし合わせてみるということも大切です。もちろん、象意には「食べ物・飲み物」も含まれますが、単に
その方位で象意の対象となる食材を食べればいい
という単純なものではありませんし、目的に応じて期待できる効果は異なってきます。
仮に、物事が行き詰って苦労しているときに、いくら吉方位だったとしても、「物事の停滞の象意である八白土星の方位は取らない」といったように、自身の心理状態や状況に照らし合わせ
その適したタイミングで象意を取り入れる
ということを意識する必要があります。
象意においては、あくまでその星が示す象徴に過ぎませんし、人によって捉え方も異なりますので、100%鵜呑みにするものではありません。ただし、自身でその象意の意味合いを咀嚼することで理解を深め、
信念を持って立ち向かうことの指針になります
ので、これからはどこか遠出する際には、その方位と本命星、そして象意をイメージしたうえで、それを見つける旅にするのも面白いかもしれません。
九星気学で相性や運勢が丸わかり!