みなさんは、地図上の方位と方位磁石で測定した方位は全く同じだと思いますか。
「え!?地図も方位磁石も同じ方向を示すものでしょ?」といった反応が返ってきそうですが、実はこの二つの方位は全く同じというわけではありません。
地図上の北(真北)と方位磁石の指す北(磁北)では、角度のズレが生じ、
この角度のズレを「偏角」と呼びます。
偏角は一定ではなく、地球上の位置や時間によって異なります。
というのも、地図上の北は地理的な北極を指すもので、地球の回転軸に沿った北極の位置に基づいています。
一方で方位磁石の指す北は、地球の磁場に基づいて方位磁石が指す北のことで、地球の磁場の変動によって移動します。そのため、磁場が変動することで偏角も変わってくるのです。
ちなみに、日本では緯度によって5~10度の偏角があり、北へ行くほど角度は大きくなります。
たとえば、東京や大阪辺りではおよそ7度前後ですが、北海道北部では10度くらい、沖縄県石垣島では5度です。
出典:地磁気測量 | 国土地理院
https://www.gsi.go.jp/buturisokuchi/geomag_index.html
では、九星気学で吉方位を調べる際には、「何を基準に方位を調べればいいのだろうか」と疑問が湧くかと思います。そこで今回は、
九星気学では偏角を考慮すべきなのか否か
についてお伝えしていきます。
「これまで地図を頼りにしていたけど、実はズレていたのかも…」
なんて人もいらっしゃるかと思いますが、これまでやってきた祐気取りを信じていれば、ご利益はきっとあるものです。
さて、地図と方位磁石とで方位のズレがあることに驚いた人もいるとは思いますが、九星気学は方位に基づいて運気や行動の吉凶を判断するもので、方位は非常に重要な要素となります。
そして、方位を調べる際には方位ズレである「偏角」を考慮すべきなのか悩んでしまう人も少なくありませんが、これは流派によって考え方が異なるため、
偏角を考慮する流派もあれば、考慮しない流派もあります。
なぜなら、九星気学は古代中国から伝わったもので、その時代には偏角の概念が存在していなかった可能性があり、当時の方位の判断は主に地理的な北を基準に行われていたため、考慮しない考えもあるのです。
また、九星気学における方位の吉凶判断は、地球上のエネルギーの流れを表現するものであり、地球の磁場に基づく偏角の影響を直接反映していないと考えられます。
さらに、遠距離への引っ越しや海外旅行など以外の日常的な吉方位や凶方位の判断は、近距離のために偏角を考慮しなくても大きな影響を受けないとされています。
このようなことから、九星気学では偏角を考慮しない流派もあるのです。
ただし、偏角を考慮すべきという考えもあり、それにはいくつかの理由があります。
1、正確な方位を測定できる
偏角を考慮しなければ、実際の方位とズレが生じてしまいます。そのため、九星気学の結果が実際の方位と異なるため、正確なアドバイスができなくなります。
2、占いの精度を向上できる
偏角を反映することで、占い結果の精度が向上することになります。特に方位の影響を重視する九星気学では、この点がかなり重要となります。
3、大きな誤差が生じる可能性がある
北海道などの偏角のズレが大きい地域では、偏角を取り入れないことで大きな誤差が生じる可能性があります。これを修正することで、より正確な方位を導き出すことができます。
いかがでしたか。
今回は、九星気学における偏角を考慮すべきかについてお伝えしましたが、考慮すべきかお悩みの場合にはその流派に確認すると良いでしょう。
九星気学で相性や運勢が丸わかり!