九星気学において、性格や本質を見出すための基礎となるのが本命星。
一白水星や二黒土星など、9つに分類される星の性格的特徴や相性の良し悪しについては、下記ページにてそれぞれ紹介しており、また生年月日さえ分かれば、簡単な計算式で本命星を導き出すことができるので、気になる人の本命星と自身の本命星との相性を調べることなども容易に行えます。
例)
1996年生まれの場合
1+9+9+6=25(10以上のため再度足し算する)
2+5=7(10以下となったので11から引き算する)
11-7=4(四緑木星)
となります。
仮に、中学校や高校などの同級生の場合、多くのケースで生まれ年は同じであることが多いので、本命星も同じ星同士になることがほとんどです。同じ星同士は相生・比和の関係となりますが、後天定位盤上は凶方位となりますので、必ずしも相性が良い訳ではありません。
※相生・比和については「▼九星気学は迷信?信じる人が得るメリットと悪い方位のデメリット」をご確認ください。
でも、そもそも同い年であれば本命星は一緒となるため
性格や本質も一緒か?と言われれば皆違う訳で
そうなりますと、九星気学における本命星の概念が崩れてしまうことになります。
そこで登場するのが「月命星」です。
本命星から導き出すことができる月命星は、
主に内面的な性格を示すもの
であり、かつ本命星と月命星の位置関係から傾斜宮(傾斜については「傾斜法についてを参照)を割り出し、外面的性格&内面的性格を組み合わせたうえで、その人の本質をより具体的に紐解いていくものになります。
月命星は主に幼少期の人格形成に影響を及ぼす
と言われ、高校を卒業する18歳くらいまでは、月命星の方が影響力が強いため、九星気学のリーディングにおいても18歳未満であれば、月命星を使用することが多いという特徴があります。
そこで今回は、そんな月命星の基礎を中心にその影響力と活用法についてご紹介していきます。
月命星の導き方から、本命星と月命星を組み合わせた傾斜宮の捉え方、月命星の活用シーンなど、これまで疑問に感じていた月命星の存在や活用法に関するすべての不明点を解消すべく、より深堀した内容をお届けいたしますので、九星気学で性格診断する際には、積極的に月命星や傾斜を活用するよう心がけましょう。
上記でも軽く触れましたように、外面的性格を示す本命星に対して、内面的な性格や隠れた才能・気質などを示すのが月命星という位置づけとなります。九星気学におけるもう一つの先述である方位占いにおいては、
本命星は年盤(60年スパン)・月命星が月盤(60か月)
で用いられるため、そういう観点では60年スパンの本命星がその人が持つ本質的かつ不変的な部分を示し、60か月スパンとなる月命星は、もっと短いスパンで形成される若い頃の人格や、不変ではない感情的側面を示していると言えば、少し納得できる部分かもしれません。
なお、月命星は本命星の導き方とは異なり、その人が持つ本命星によって計算方法が多少異なりますが、簡単に導き出せるので、以下の計算式を覚えておくと良いでしょう。
2,本命星が二黒土星・五黄土星・八白土星の場合
自身が生まれた月から13を引き、マイナスを考慮せず2桁になる場合は両数値を足す。
例)1989年11月生まれの場合(本命星は二黒土星)
11-13=-2(月命星も二黒土星)
3,本命星が三碧木星・六白木星・九紫火星の場合
自身が生まれた月から16を引き、マイナスを考慮せず2桁になる場合は両数値を足す。
例)1997年9月生まれの場合(本命星は三碧木星)
9-16=-7(月命星は七赤金星)
といった具合いに、本命星によって計算式が多少ことなりますが、簡単な足し算引き算のみで、月命星を求めることができます。月命星を求めることができたら、次に理解しておくことは、月命星が示す内面的な性格についてです。月命星は、主に
幼少期の性格や人格形成に影響を及ぼす
とされており、特に物心がつきはじめる2~3歳や、小中学生となる12~15歳くらいの世代に大きく影響を及ぼします。最終的には18歳くらいまで影響が続くこともありますが、それ以降は月命星の影響力が徐々に薄れ、大人になる頃までには、その影響力は消滅してしまいます。よって、大人の方が九星気学を占う際には
月命星は関係なく本命星が重要
と言われる所以はここにありますが、16歳前後の青春世代においては、今後の人格を形成するためにも重要な時期ではありますが、本命星と月命星を組み合わせ、傾斜宮を用いた性格診断が非常に重要なのです。
繰り返しとなりますが、中学や高校の同級生などは、生まれ年も同じであることが多いため、言うなればクラス全員が同じ本命星である可能性すらありますが、この場合に限らず、性格診断は本命星と月命星を組み合わせた傾斜法によって、
内外面の性格や性質を育むことがとても重要
であることは理解いただけたのではないでしょうか?
本命星と月命星を組み合わせた傾斜宮の種類や詳細については、他のページでもご紹介しておりますので、上記でご紹介した「▼傾斜について」のページをぜひ参考にしていただければと思いますが、厳密に言ってしまえば、
生まれ年も月も一緒の二人が同じ性格か?
という点では、当然その可能性もあれば、ない可能性もある、どちらかと言えば性格が一致することの方が可能性が低い訳で、そうなると傾斜宮における内面的な性格判断においても矛盾が生じることになります。
例えば、中学・高校生時代に、やたらと気が合う大親友的な存在がいたものの、高校や大学に進学してからは疎遠になってしまったという経験をお持ちの方も多いと思いますが、これは先述のとおり、月命星で示す内面的な性格においては、12歳~15歳くらいに性格や人格が形成され、18歳以降は徐々に薄れていくといった
若年期に限定された作用
であることから、18~20歳以降、成年してから経験する様々な出来事や人との出会いによって、若年期とは違った価値観や性格が形成される可能性もありますし、上記例のように中学時代は価値観が一致して親友だったけど、大学に進学してからはそう思わなくなったというケースも、この月命星の作用が影響している可能性があるのです。
ちなみに、本命星と月命星の組み合わせが傾斜宮で、主に12歳~15歳くらいの性格や人格形成に影響を及ぼすことをご紹介してきましたが、では
月命星と日命星の組み合わせは?
という点はどうなるのでしょうか?
もちろん、傾斜宮で内面的な性格や隠れた資質を紐解いていくことになりますが、その対象となる期間が0歳から6歳くらいの幼児期となり、幾ら物心が付く年頃とは言え、さすがに人格形成とは縁遠い年代ではありますので、よほどのことがない限り、あまり活用されることはありません。
このように月命星においては、教科書的には幼少期における内面的な性格や本質、人格形成に影響を及ぼす星として定義されますが、不変的なものであるかは、
その後に歩む人生によってさまざまであり
本命星のように生まれ持った不変的な性格とはまた異質なものであると言えます。
上記のとおり、月命星単体で診断することはほとんどなく、「本命星では〇〇に該当するので基本的な性格は□□」、さらに「月命星が●●で、この場合の傾斜が▲▲傾斜だから、内面的に■■のような性格も持ち合わせている」といった掘り下げ方をしますが
幼児における心身の発達は無限大
であり、あまり月命星や傾斜宮といった枠組みに当てはめない方が、色々な経験や人からの影響を受け、想像力や表現力なども高まりやすく、そうして身につけた能力が大人になってから大いに発揮できるようになります。中学時代の親友が大人になったら疎遠になりやすい傾向にあるのは、
月命星の効果が薄れる18歳以降に経験する要素の方が強い
からという側面もあるためで、本命星にくらべて月命星があまり重視されないのもこうした背景があるからかもしれません。九星気学における九星においては、月命星という概念こそありますが、方位としての効果も60か月(約5年)であることを考慮しても、それほど月命星に固執する必要はない、と捉えておくのが無難かもしれません。
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