九星気学の占術法のひとつである「同会・被同会」。
パッと見「同窓会」にも見えてしまうこの占術法ですが、主に吉凶方位判断に用いられる九星気学においては唯一の運勢判断法であり、同会法だったり、同会判断法などと呼ばれる手法となります。同会法のやり方は至ってシンプルで、
といった具合に方位盤を重ね、自身の本命星との重なりを見て、それらを傾斜に割り当てて基本的な運勢を導き出す方法です。傾斜と聞くと、人の内面的な本質や気質を導き出す「▼傾斜法」を思い浮かべますが、同会法においても
自身の本命星と重なった星に割り当てられた傾斜が重要
となり、例えば
といったように、離宮同会で定められた基本運勢が割り当てられる形となります。
各同会傾斜の特徴や運勢は、この後の章で詳しくご紹介していきますが、単に同会法で導かれた基本運勢を鵜呑みにするのではなく、
同会する九星との相性(相生・相剋)も重要な要素
となるため、その他の吉凶方位などの要素も含めて総合的に判断する必要がありますが、まずは同会法の基本的な考え方と導き方を知ることで、より多角的かつ全方位からの分析・診断ができるようになります。各星ごとの相生・相剋の関係性については、▼九星気学の基礎知識タブをご覧ください。
ちなみに同会法による診断の目的は、同会の意味合いにもなりますが
大人になってから進むべき道や生き方を示す
というもので、自ら自発的、能動的に起こす行動や出来事は「同会法」にて判断し、突発的な事故やアクシデントなど他動的な出来事は「被同会法」で判断します。ここで「被同会法」という初めての言葉が出てきましたが、同会法が重ねた方位盤の下側を見るのに対して、
重ねた方位盤の上を見るのが被同会法
となりますので、決して難しい内容ではありません。
上記同会の例で例えると
となります。
このように、内面的な性格を推し量る傾斜法とは別に、運勢判断法として「同会・被同会」も活用することで、未来に向けてどのような運気に恵まれるか、そのためにはどのような行動をすべきかなど、命術ならではの運勢判断が行えるのも九星気学の魅力となります。
次の章では各傾斜がどのような運勢を示すのか、具体的に見ていきましょう
同会法・被同会法の導き方を理解したところで、具体的な傾斜が示す基本運勢を見ていきましょう。
傾斜の種類は、傾斜法のそれと同様に「八卦」の卦で示されますので、その種類については過去記事「▼同級生は性格がみんな同じ?!九星気学における性格について」を確認していただければと思いますが、同会・被同会においても以下のような種類に分類されます。
つづいて、それぞれの傾斜宮における基本的な運勢概要について見てみましょう。
といった点を考慮する必要があります。
次に、具体的な同会法で年運を見てみましょう
といった判断をすることができます。
被同会の場合は上下逆に重ね、四緑木星となります。
もちろん、同会法単体で判断するのではなく、2025年の北は最大吉方であるほか、同会で重なる「一白水星」の性格の象徴、冷静沈着、柔軟性や適応力の高さなどを考慮するだけでなく、象意の事象「不動産取引」や「契約」といった点に留意するなど、総合的に考慮する必要があることは言うまでもありませんので、▼一白水星の基礎知識も併せて確認するようにしましょう。
このように、運勢判断法である同会については、
重なる九星の基本性質や象意なども加味
することが重要で、上記年盤の例では「七赤金星⇔一白水星」の七赤同会の関係であり、
金生水の相生の関係でもある
ことから、
被同会である一白水星の方位「南東」を同会吉方
として捉えることもできます。
ただし、坎宮同会においては、運気の谷とも言うべく転換点ではあり、まだまだ運勢としては下向きであるため、基本運勢としては「慎重な行動が求められる」状態です。あらゆる災難に見舞われる可能性もあるため、実生活においては
積極的な行動や大きな判断は慎むタイミング
であり、結婚や転職、住宅購入などの大きな決断は慎重さが必要。一方で、同会吉方である南東方位においては、方徳が得られる可能性もあるという状況と判断することができます。
一方で、方殺(暗剣殺や五黄殺など)も考慮する必要があり、上記例では、北東が五黄殺・本命殺、南西が暗剣殺となるため、同会吉方となる南東とは一致しませんが、
方殺の影響は相対的に大きくなる傾向
にあるため、くれぐれも同会・被同会のみで判断しないよう留意が必要です。
このように、同会・被同会においては、その年の運気全体的な流れを把握するのに用いられ、どの星の影響を受けやすいか?といった点も把握できるため、もっと積極的に活用されても良いのではないか、とも思える診断法のひとつです。
九星気学は、どうしても「方位占い」的な認識が強いため、
今年の吉方位は?といった点にフォーカスしがち
ですが、吉方位に祐気取りをしただけで運気がアップするような単純な占術ではありませんので、様々な占術法を取り入れながら総合的に判断するクセをつけるようにすると、自身での占術判断の精度も高まるようになるでしょう。
今回ご紹介した運勢判断法「同会・被同会」も、しっかりと自分のものにしましょう!
九星気学で相性や運勢が丸わかり!