古代より親しまれていた天体観測。現代においては惑星の位置や運行を観察することを目的としていますが、かつての人々にとっての天体観測は、時の流れを知る有力な手段でした。
また、その配置や動きには
何かメッセージを与えているのではないか
と考えられており、神々とつながるために星座占いが活用されていました。
実際に夜空を見上げ、自分の星座がどの位置にあるのか、またその星座を構成する星々がどのように輝いているのかを観察したことはありますか。このような天体観測をすることはあまりないかと思われますが、星座占いと関連付けて観察することは星座占いの知識を深めることにつながります。
また、惑星の動きや月の満ち欠けなどの天文現象が星座占いにどのように影響を与えるのかを知ることは、より具体的な運勢予測が可能となるものですし、惑星同士の位置関係によって表される角度「アスペクト」は、それぞれの惑星がどのような影響を及ぼし合うか示すもので、これを理解するには基礎的な天体観測の知識が必要となります。
さらに、星の名前や星座、その由来となったギリシャ神話について知ることで、天体観測や星占いに対する面白みがより深くなるものです。
天体観測はもとより、星座探しはただ星を見つけるだけでなく、古代の人々がどのようにして物語を紡いできたかを知るチャンスでもあります。ここでは、初心者でも簡単に星座を見つける方法と夜空の観察を楽しむためのヒントを紹介します。
まずは、星座を見つけるための基本的な道具として、
星図や星座アプリを用意しましょう。
星座の配置は季節ごとに異なるため、実際の空に星図や星座アプリを当てはめて星座を探し出す手助けになります。
また、街灯や明かりの少ない場所で観察することも大切です。都心部の明るい場所ではあまり星を見つけることができませんが、都心部から離れた地域の暗い場所であれば、星の輝きが一層際立ち、より多くの星座を確認することができるでしょう。
次に星座を探すには、
目印となる明るい星を見つける
ことがポイントです。
たとえば、北極星を含む「北斗七星」は一年を通して見える明るい星の集まりで、特に春の星座探しの目印としてもよく利用されます。ひしゃくの形になっている北斗七星の柄の部分をたどると、「小熊座」、さらに北極星を目指して線を延ばすと、「カシオペア座」が見つかります。
また、夏の夜には「夏の大三角形」がよく見えるため、これも目印となります。この三角形を形成する星々は、「はくちょう座」「わし座」「こと座」の一部となり、これらの星座は夏の夜空を特徴づけるものとして広く知られています。
秋には、「ペガスス座」の四辺形を探しましょう。秋の夜空で非常に目立つ形をしており、ペガスス座を見つける手がかりとなります。
なお、星座を見つけるときの楽しみ方としては、古代の神話や物語とどのように結びついているかを考えるとより深く理解できるものです。
たとえば、オリオン座は狩人オリオンの姿を象っており、近くには彼が追いかけたとされる「大犬座」と「小犬座」が配置されています。このように星座にまつわる神話を読みながら夜空を眺めると、星々の集まりではなく、古代の物語を描く絵として感じられるものです。
なお、夏の夜空で天体観測するならば、さそり座を見つけてみましょう。さそり座はその形がサソリのように見えるため、他の星座と区別しやすいため、星座観察の中でも比較的容易です。ここでは、さそり座を見つけるためのステップを説明します。
ステップ1、観察する時期と時間
さそり座は主に夏から秋にかけて見られる星座で、北半球では6月から11月までの夜空で観察できます。最も見やすいのは夏の夜となり、午後9時から11時の間に南の空を中心に探すと良いでしょう。
ステップ2、目印となる星
さそり座を見つけるには、アンタレスとシャウラを見つけましょう。
ステップ3、星座の形を把握する
さそり座は、全体としてサソリの形をしています。アンタレスを「頭」として、周囲に並ぶ他の星を結ぶと、サソリの「尾」や「ハサミ」の部分が描かれます。
なお、ギリシャ神話によれば、狩人オリオンがサソリによって命を落としたとされ、さそり座とオリオン座は夜空で対照的な位置にあります。オリオン座が冬に見えるときには、さそり座は夏の空で見えなくなるのも、こうした神話に由来しています。
いかがでしたか。天体観測をすることにより、星座および星座占いに対してより興味深くなり、さまざま知識を身に着けることができます。夏の夜空で星を眺めるチャンスがあれば、ぜひさそり座を探してみてくださいね。
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