天体の配置と動きによって生まれ持った性格や運気の変化を読み解くホロスコープ。
ホロスコープの占術要素として、12星座を示すサイン、1年間を示すハウス、そしてそれらを構成する天体の惑星、天体の惑星同士の位置関係と相対角度が重要な要素であることは、これまでの記事でもご紹介してきたとおり。
そのほかにも、天体同士の角度を示すアスペクトや各星座を司る支配星、太陽や月の位置なども占術においては欠かせない情報となります。
ホロスコープにおいては、基本的に天体が黄道上を東から西へと移動するのに対し、
反対方向に移動しているように見える逆行現象
という概念が存在し、こうした現象もまた占術の内容を変化させる要素のひとつとして注目されています。
天体の逆行は、あくまで「そのように見える」という見かけ上のものとなりますが、ホロスコープ上では太陽と月こそ逆行しないものの、それ以外の惑星は周期的に逆行現象が出現することで
自身の意識が未来より過去に向いている状態
を示しているとされ、将来に向けた運気こそ低迷しますが、立ち止まって自分自身を見直すタイミングであったり、何か行動を起こす際の再確認のきっかけとして、この逆行現象が意識されることがあります。
水星や金星など、それぞれの惑星で逆行が現れた際に意味する内容は異なりますが、
ホロスコープにおいては特に水星の逆行が有名
で、年に3~4回ほど起こり、1度の逆行期間は約3週間程度継続します。
各天体の象徴については、過去記事「▼星座占いにおいて星座は知れど支配星が意識されない理由と重要性」でもご紹介していますが、例えば水星が示す象徴としては
知性・才能・洞察力・情報・コミュニケーション
などといった点が挙げられるため、水星の逆行期間においてはこうした点において何かしらの支障を来したり、トラブルが発生したりと運気が低迷する期間という認識となります。これは水星を支配星に持つ双子座や乙女座といった星座も影響を受けることとなるでしょう。
もちろん、水星以外にもすべての天体において逆行は起こり、
その逆行期間も変化の内容も天体ごとで異なる
ため、各惑星ごとに逆行が生じた際の変化の内容をある程度把握しておく必要があるのです。
また、自身の支配星と
逆行期間中の惑星がアスペクトによって構成された場合
なども影響を受けるため、結果的に1年間通して何かしらの逆行現象の影響を受けていることが多いという傾向にあります。
とはいえ、必ずしも逆行の影響を受けるというものでもないため、絶対的に運気が低迷するというわけではなく、逆に運気が停滞することで、
次のステージに対する準備期間として前向きに捉えることも多い
のが逆行現象の特徴でもあります。
今回は、そんな天体の順行・逆行現象の基本解釈と、各天体ごとの逆行時の運気の変化について詳しくご紹介していきます。
年間を通じて逆行現象が一番多く起こるのが水星であり、ゆえに水星逆行ばかりが注目されがちですが、各天体が示す象徴と逆行によって生じる変化を知ることで、逆行時の過ごし方や対策なども講じやすくなりますので、この機会に順行・逆行現象をしっかりと理解しておくようにしましょう。
天体は、地球の公転によって1か月で約30°東から西へ動き、1年で一周します。
各天体も東から西へ反時計回りに動きますが、地球の公転と天体の移動が一致した時に、従来の動きである反時計回りから時計回りに変化したように見えるのが逆行現象です。
なお、2025年における各天体の逆行スケジュールは以下の通りで
逆行現象は年前半に集中こそしておりますが、火星と木星が順行にも戻る2月以降、水星と土星が逆行に入る7月前後が、運気変化の時期として意識されるところかもしれません。
冒頭でも触れましたように、例えば水星の逆行期間であれば情報や才能に何かしらの支障を来す、金星の逆行期間であれば金運や愛情に変化が生じる、といった判断ができますが、各天体ごとに象徴が異なりますので、逆行が発生した際の各惑星ごとの留意点について簡単にご紹介いたします。
その他、天王星や海王星の逆行とその事象も存在しますが、サインの支配星としては副支配星(天王星の場合は「土星」)が用いられることが多いので、ここでは割愛します。
これらのように、各天体ごとの象徴に対して、
存分な効果が得られない・天体が持つパワーが半減する
といったイメージを持つと、逆行によって生じるネガティブな要素が掴みやすくなるかもしれません。逆行期間は大人しく「自分を見つめなおす良い機会」として捉えるのが良いかもしれませんね。
冒頭でもお伝えしたように、地球の自転と惑星の位置関係によって、その惑星が東から西に動いているように見えるのが逆行現象でありますが、その惑星の軌道における東西の最大離角(右端・左端)を越えたあたりから、その惑星が星座の中で止まって見える状態が発生します。
これを「留(りゅう)・ステーション」と呼び
主に順行から逆行に変化したとき、もしくは逆行から順行に変化する際に、天体上で一時的に動きが止まって見える現象を指します。
これは順行・逆行同様、ホロスコープに限った話ではなく、天文学的にこうした事象が見られることが明らかになっておりますが、ホロスコープにおけるステーションの状態は、
その天体の効果が強く現れる状態
を指し、その期間が長ければ長いほど影響力も強いと判断されます。
逆行に入る惑星は、それぞれ順行から逆行に変化する際のステーションを「順行留(Retrograde Station)」、逆行から順行に戻るステーションを「逆行留(Direct Station)」と呼びますが、ステーションにおいても各天体ごとで意味合いを持ち、ステーションの期間中は
その象徴が強く前面に出やすい
という傾向がありますので、ステーションもまた順行・逆行同様に深い意味を持ちます。
例えば、水星のステーションであれば知能や洞察力がひときわ優れた状態であったり、金星のステーションであれば愛情深く金銭的な運気にも恵まれやすいといった判断ができます。
ただし、
と捉えられるので、ステーションがすべてにおいて良い影響力を発揮するわけではないという点には注意が必要です。
なお、天体の順行・逆行と比較するとステーションの解釈は、
それほど重要視されていないというのが実情
ではありますので、通常の診断においてはステーションまで意識する必要はないかもしれません。
ただ、ステーションもまた運気の変化が多く見られるタイミングではありますので、何かしらの変化を感じた際にはステーションの影響を疑うくらいの認識は持っておいた方が良いかもしれませんね。
ステーションはあくまで「変わり目」程度で捉えておくと良いでしょう。
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