西洋占星術(星座占い)における性格や相性占いにおいては、各星座(サイン)が持つ基本的な性格や性質を元に、双方の星座の傾きなどを照らし合わせて、互いの相性を鑑定していくのはすでにご承知のとおり。特に相性占いで重要視されるのが、
それぞれの星座がどのエレメントに属しているか?
という点で、西洋占星術では各星座を「火・土・風・水」の4つのエレメントに分類し、同じエレメント同士は相性が良いとか、火と風といったような相互関係にある同士は相性が良い、といった前提のもと、二人の関係性を紐解いていくことは過去にも何度か取り上げました。
などの基礎的な情報は、過去記事「▼相性はエレメントが重要!星座占いで好きな人との相性を調べよう」などを参考にしていただければと思いますが、当然
星座や属性のみで人の性格を推し量れる訳ではなく
それ以外にも様々な要素や情報を取り入れて、総合的に判断していくのが西洋占星術の難しさでもあり、楽しさでもあり、醍醐味でもあるのです。
そこで今回ご紹介するのが、上記4エレメントの分類とは別に、
様式3区分の分類となるモダリティ
についてフォーカスし、「そもそもモダリティとはなんぞや?」という疑問から、各区分の基本的な性格、本質的な部分を紐解いていきます。
これまでご紹介してきたエレメント(属性)については、東洋占星術の代表でもある四柱推命や九星気学でも用いられております(東洋では陰陽五行の5区分ですが)ので、
人の性格や本質は古くから4~5種類に分類されてきた
ということになりますが、すでにこうした占術も1世紀以上も前に誕生したものなので、占術自体のアップデートは難しいかもしれません。だからこそ一つの命式のみで判断しようとするのではなく、さまざまな要素を組み合わせて総合的に判断することが、現代においては重要になってきています。
今回は、その鑑定要素のひとつとなる「様式3区分・モダリティ」について詳しくご紹介していきます。
まずはじめに、様式3区分・モダリティの基本概念についてご紹介します。
モダリティとは、様式や様相といった意味を持ったごく一般的な用語です。西洋占星術におけるモダリティとは、
などを元に、それぞれ
活動宮・不動宮・柔軟宮の3つの区分に分類
されたグループで、占星術における3区分(モダリティ)と4元素(エレメント)は、ホロスコープチャートを理解するうえでも重要な要素となります。
ちなみに余談ですが、占星術においては 男性星座(陽)・女性星座(陰)という2区分というものも存在しますが、これは男女の性別で分類している訳ではなく、陽の区分は積極的(能動的)、陰の区分は消極的(受動的)といったもの。エレメントで言うと
火・風:男性星座(陽)
土・水:女性星座(陰)
このようにエレメントの分類と重なるところが多いので、あまり重要視されない傾向にあります。
本題に戻りますと、今回ご紹介するモダリティの以下3分類、
これらの区分におけるそれぞれの基本概念においては、
■活動宮:牡羊座・蟹座・天秤座・山羊座
春分、夏至、秋分、冬至の四季が始まる時期に位置する星座。
活動的、積極的ではあるが協調性に欠ける、長続きしない突っ走りタイプ
■不動宮:牡牛座・獅子座・蠍座・水瓶座
四季の中で最もその式が活動的なる時期に位置する星座。
変化を好まず慎重な性格、忍耐強く、決めたことは遂行する保守タイプ
■柔軟宮:双子座・乙女座・射手座・魚座
四季の終わりごろ、次の季節に移り変わる時期に位置する星座。
変化に対応する能力に長け、協調性も高く人の気持ちを察知する順応タイプ
といった特徴があります。
12星座を3分割するため、それぞれのモダリティに属する星座は4サインとなりますが、ここで留意しなければならないのは、
同じモダリティだからと言って相性が良いとは限らない
という点です。
例えば、活動宮に属する4星座のエレメントを見てみると
といった具合に、このモダリティに火の属性星座はありませんが、エレメント間での相性において、「火⇔水」「土⇔風」の組み合わせは相反関係となり、一般的に相性は良くないと言われておりますので、活動宮同士だからとか、不動宮同士だからといった相性診断は、成立しないと考えておいた方が良いでしょう。
これらのように、様式3区分「モダリティ」においては、
おなじ性格・性質のグループ
ではあるものの、それぞれ異なるエレメント同士が集うことによって
収拾がつかなくなるグループ
とも言えるかもしれません。
一方、同じモダリティ内においても、同じエレメント同士、もしくは火&風、土&水のような相乗関係にあるような組み合わせなら、価値観も合致しやすく、相性も良いと言えるかもしれませんが、西洋占星術の場合、
互いのサインにおける位置関係(アスペクト)を重視する
占術でもありますので、単にモダリティやエレメントが合致したからといっても、必ずしも相性が良いという訳ではないという点も念頭に置いておくようにしましょう。
ちなみに、モダリティの分類においては以下のように
アスペクトにおいては90度(スクエア)の関係となるため、ホロスコープにおける基本解釈としては
「相性はあまり良くない」という判断になります。
つまり、行動パターンというモダリティ面は同じでも、方向性がズレていたり、価値観が異なったりと、友達として付き合うならまだしも、
恋人や結婚対象としてみる場合は相当に慎重さが必要
といった間柄となるやもしれません。
もう少し身近な例で、この3つのモダリティの性質・性格を見てみると、例えばこんなシチュエーションで性格の違いが大きく垣間見れるかもしれません。
■不動宮の行動パターン
駅弁選びに失敗したくないから買うのは諦める
■柔軟宮の行動パターン
車内でも買えるかもしれないと考える
いずれも長短ありますが、いずれの思考も「どこに重きを置くか?」で着地点が変わってくることは言うまでもありません。
お腹が空いてるから何が何でも買う!という発想なのか、新幹線に乗り遅れるくらいなら諦めるという発想なのか、はたまた駅弁くらいいつでも買えるじゃん!という発想なのか、こうした性格や本質の違いは、特に結婚生活などにおいては非常に重要な要素となります。
これらのように、様式3区分「モダリティ」は、エレメントの4元素と同じように、その人の性格や本質を照らし出す材料となります。その人が持つ星座のエレメントと合わせて、総合的に相性を判断するのに活用しましょう。
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